自律制御-状況に応じて行動を決めるしくみ

「自動制御」から「自律制御」へ
今、工場でロボットアームが製品を組み立てる光景は当たり前になりましたが、工場という、タスクが決まっている環境で動くロボットは、主に「自動制御」で動いています。タスクをこなすための動作を人間が細かく決め、その通りに動くよう制御されています。
一方、いま注目されているのが「自律制御」です。ロボット自身が周囲の状況を把握し、その場に応じて行動を判断しながらタスクを達成する技術です。
環境を認識し、目標と行動を自ら決める
例えば、ロボットが街中を移動しながら目的地への到達をめざすとします。街中では人や車が常に動いており、状況が刻々と変化します。ロボットは、周囲の状況をセンサで認識しながら、人や物にぶつからないよう十分な距離を保ちつつ、その都度どのような行動をとるべきかを判断する必要があります。
このような状況では、あらかじめすべての動きを決めておく自動制御では対応できません。環境の変化に応じて、ロボット自身が行動を決定していく必要があります。このとき重要になるのが、「状況を見ながら目標そのものを決める」という点です。自律制御では「動きを調整する」だけでなく、「目標や行動方針そのものを状況に応じて更新する能力」が重要になります。
自律ロボットで広がる未来の可能性
現在、自律ロボットが「制約の中で目的を果たす」ための行動を、最適化という数学の理論に基づいて設計する研究が進められています。また、ロボットが置かれた環境を機械学習によって把握させる研究も行われています。
自律ロボットが実現すれば、何が起こるかわからない自然環境や街の中でも柔軟に動けるようになると期待されています。例えば、住宅街に現れた野生動物に対して、ドローンがその動きに合わせて位置や進み方を変えることで、森へと誘導する、といった応用も考えられます。
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