組織の利益と個人の感情は両立する? 最良の企業組織論を考える

組織の利益と個人の感情は両立する? 最良の企業組織論を考える

誰もが組織に属している

企業、学校、部活動、家族は、いずれも「組織」です。例えば運動部の目的は試合に勝つこと、企業の目的は利益を上げることで、それぞれ目的は違いますが、どちらも共通目的を達成するために協力し合う人の集まり、すなわち組織です。
組織がどうすれば最高の成果を出せるか、またどうすれば存続できるか、などを考える学問が経営学の「組織論」です。組織について考えるには、大きく3つの観点があります。1つ目が組織そのもののふるまい、2つ目は組織の中の個人のふるまい、そして最も重要なのが3つ目の組織と個人の関係です。

人は合理的とは限らない

構成員の一人一人が活き活きと働けて、組織としての成果も上げられるのが健全な組織だと言われますが、組織の成果と個人の満足を両立させるのは容易ではありません。組織の構成員は感情のある人間であり、常に経済的合理性に従って動くとは限らないからです。例えばあなたが企業の一員だとして、確実に利益が出る従来通りの方法と、成功する見込みは低くてもリターンが大きい新たな方法では、どちらを選ぶでしょうか。実際、後者を選ぶ人は少なくなく、そこに組織の経済的成果と個人の感情のバランスの難しさがあります。

AIを組織としてどう使う?

いまや生成AIはさまざまなところに活用されており、個人で使えば業務の効率化など多くのメリットがあります。しかし組織の場合は使い方をよく考えないとデメリットにもなりかねません。1つには、生成AIから得られる解答は平均的なものであるため、イノベーションが起きにくいことが挙げられます。また、経営においては言語化されない経験や勘といった暗黙知が重要な要素であり、生成AIにはなじみにくい側面があります。個人である構成員が組織全体のために生成AIの使い方を考えるのも簡単ではありません。組織としてどのように生成AIを使えばいいのか。企業へのアンケート調査やデータサイエンスを使い、指針づくりが進められています。

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宇都宮大学 データサイエンス経営学部 データサイエンス経営学科 准教授 土屋 翔 先生

宇都宮大学 データサイエンス経営学部 データサイエンス経営学科 准教授 土屋 翔 先生

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経営学、組織論

先生が目指すSDGs

メッセージ

進路を選ぶとき、やりたい夢に向かって進もうという人は多いでしょう。しかし、自分の得意なもので勝負するというのも一つの道だと思います。得意なことに取り組んで成功すれば、それを好きになる可能性が十分あるからです。何かを決める際には、そうした長い時間軸で人生を見ることも取り入れてみてください。生成AIの登場のように、人が使う道具や方法は時代とともに変化していきます。しかし時代に左右されず、必要な人間の能力はあるはずです。多角的に物事を見る力を身につけてほしいです。

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宇都宮大学は、地域デザイン科学部、国際学部、共同教育学部、工学部、農学部、データサイエンス経営学部からなる総合大学で、 宇大スピリット=「3C精神」を大切にしています。これは明るい未来の開拓のために「Challenge」=主体的に挑戦し、「Change」=時代の変化に対応して自らを変え、「Contribution」=広く社会に貢献するという意味を込めた言葉です。これを大学の空気として醸成し、学生と教職員が一体で未来を開拓していく強い決意を込めています。宇都宮大学で学び、共に未来を開拓しましょう!