複雑なシステムを設計する―システム工学の世界

システムとは
機械の動きやサービスを構築し、さまざまな要素を組み合わせた仕組みを「システム」といいます。システムは、実に多くの分野で利用されています。例えば、インターネット上でデータを利用・保管できる「クラウド」を使った情報システム、産業用ロボット、そして自動車といった生活に根付いたものにもシステムが存在しています。このように幅広く「システム」という言葉は使われていますが、そこには「システム」であるということ自体の特徴が存在しています。
システム実現の難しさ
システムは、作るだけならまだ簡単ですが、完成すればそれで終わりというわけではありません。「操作が難しくてうまく使いこなせない」や「操作手順が多くてややこしい」などさまざまな理由で、完成してもまともに使用できないケースがあります。また、システムの仕組みを開発者しか把握しておらず、開発者が抜けると誰もメンテナンスができなくなってしまう「ブラックボックス化」に陥ってしまうケースもあります。そうなるとシステムをはじめから作り直す事態も発生します。システムを開発し、運用していくにはコストがかかるため、利益が回収できないまま次のシステムを開発することになれば、ビジネスとして成立しなくなります。このようにシステムを開発して成立させるためには多くの難しさが存在しています。
システムを工学する
それらのシステムをどう開発するのか、正解を突き詰めるのが「システム工学(システムズエンジニアリング)」という学問です。そこにはシステム思考という考え方や、ものごとを抽象化する視点、システムを求める人が本質的に求めていることの追及など、多くの様相が存在しています。またシステムの実現では複数の学問分野(サービス、ソフトウェア、電子、電気、機械など)が関係することが多く、いわゆる学際と呼ばれる異なる分野の知識を融合して解決する考え方が必要になります。
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