雪下ろしのベストタイミングを科学的に割り出す!

雪下ろしのベストタイミングを科学的に割り出す!

経験に頼っている雪下ろしの判断

雪の多い地域では、冬になると屋根に積もった雪を下ろす作業が欠かせません。しかし、そのタイミングには明確な基準がなく、多くは経験や勘に頼って判断されています。一方で、それほど積もっていないように見えても、時間の経過とともに雪が圧縮されて重くなっていたり、雨が加わって重量が増していたりすることもあります。こうした変化は外からはわかりにくく、判断を誤ると屋根の損傷や落雪事故につながりかねません。高齢化や担い手不足も進む中で、安全かつ効率的に雪下ろしを行うための判断基準が求められています。

重さをセンサで測定

課題を解決するためには、屋根に積もった雪の重さを客観的に把握することが必要です。積雪の状態が数値でわかれば、「まだ安全か」「雪下ろしが必要か」といった判断が可能になります。その実現に向けて、雪の状態を詳しく観測する研究が進められています。観測小屋では、屋根にのしかっている荷重を測るセンサを設置し、雪の重さを測定するとともに、溶けて雨どいから流れ出る水の量も記録します。また、地面に積もった雪は、気温や風速、降雪量といった気象データから状態を推測できるため、そうした情報も合わせて分析が行われています。

予測ツールの開発も

屋根に積もる雪は、地面の雪とは異なる特徴を持っています。例えば、屋根の雪は日射や外気の影響を受けやすく、地上の雪よりも早く溶ける傾向があります。そのため、地上のデータをそのまま適用することができません。そこで、地面と屋根の雪の違いを比較し、関連性を明らかにする研究が進められています。こうしたデータを蓄積することで、気象条件や融雪量から屋根の積雪量を推定できるようになると考えられています。将来的には、雨どいから流れ出る水の量などをもとに、屋根の雪の重さを予測するツールの開発も検討されており、適切な雪下ろしを可能にすることが期待されています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

新潟工科大学 工学部 工学科 建築都市学系 構造デザイン研究室 教授 五十嵐 賢次 先生

新潟工科大学 工学部 工学科 建築都市学系 構造デザイン研究室 教授 五十嵐 賢次 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

建築構造学

先生が目指すSDGs

メッセージ

あなたが本当にやりたいことを見つけてください。その上で、その目標を実現するためには、どの大学に行けばいいのか考えることが重要です。大学に入ることを目的とするのではなく、やりたいことに取り組むための手段として大学を選ぶのです。どうしたら目標が実現できるかは、AIなどのツールを活用して調べるのも有効です。考えがまとまっていなくても、思い浮かんだものをAIに投げかけるうちに、自分の中で考えがまとまってくることもあります。自分の目標に向かって、大学を探し出してください。

新潟工科大学に関心を持ったあなたは

企業がつくったものづくり大学

新潟工科大学は、「優秀な技術者を育成したい」という想いを持つ企業(約500社)が集まり、設立されました。
5学系8コースの工学科を設置し、入学後に自分の興味や適性に合わせた学びを選択する「独自のカリキュラム」で、社会の多様なニーズに対応できる技術者を育成します。

学生をリードする最先端の研究環境と、最新の教育プログラムで、夢に向かうあなたの歩みをサポートします。