0歳からのサポートで、発達障害の子どもの未来を変える

伝えられない困りごと
乳幼児期の子どもは、自分の不快さや困りごとを言葉で伝えることができません。そのため、一見「落ち着きがない」「こだわりが強い」といった行動も、実は見え方や聞こえ方の違い、感覚の過敏さなどが背景にある場合があります。例えば、水に手を突っ込んで周囲にまき散らしてしまう子どもの視力を測ったところ、左右差が大きいために周囲をうまく認識できていなかったことが判明した事例があります。この子どもは適切な眼鏡をかけることで、水に触れなくなりました。このように、行動の理由を丁寧に読み取ることで、子どもが抱える困りごとに気づくことが重要です。
行動の理由を読み取る
子どもの発達障害が診断されるのは、3~4歳が多いですが、小学校に入学して読み書きが始まって初めて気づかれるケースも少なくありません。しかし、そのサインは0歳のころから現れています。例えば、自閉症の赤ちゃんはあまり泣かず、よく眠る傾向があります。これは、抱き上げられることや大人が近づいてくることを感覚的に不快と感じているためだと言われています。
発達障害の子どもは「困った言動をする」と見られがちですが、一番困っているのは子ども自身です。子どもに関わる大人が「困った子」で終わらせるのではなく、「なぜその行動をしているのか」を考える視点を持ち、できるだけ早い段階で適切な支援につなげることが必要です。子ども自身の困りごとの解決が、周囲の負担の軽減にもつながります。
事例を蓄積して知見を共有
こうした課題に対して、保育の現場の実態を調べる研究が進められています。自治体へのアンケート調査や保育施設への訪問を通じて、施設の広さといった物理的な環境や、子どもと保育士の関わりなどの人的環境も詳しく調べます。現場での聞き取りや事例の蓄積をもとに、子どもの状態を把握するための手がかりを整理し、わかりやすい形で共有しようとしています。乳幼児期からの丁寧なサポートで、子どもの人生を大きく変えていくことができるのです。
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