給食で万人を笑顔に! 科学データで安心できる「食」を届ける

「1人分の100倍」ではない作り方
給食と聞くと、例えば「1人分のカレーを100倍の材料で作れば完成する」と思っている人が多いでしょう。ところが、単純に材料を増やせば100人分になるわけではありません。
学校、病院、社員食堂などの施設では、栄養バランスの整った食事を100食以上、決まった時刻にきっちり提供します。毎日12時に食事を出すと決めたらその通りに、何百食でも何千食でも届けなければなりません。短い時間で大量の材料を使って安全かつ安定的に、しかも食べる人に合わせて作るためのノウハウを研究するのが「給食経営管理論」という学問です。
データの積み重ねが安心を支える
給食の安全性は、家庭料理とはまったく違う水準で管理されています。加熱する野菜でも3回、サラダなど生食として出す野菜なら消毒液での洗浄を含めて合計5回も洗います。キャベツは葉をばらして、一枚一枚洗う徹底ぶりです。
加熱調理では食材の中心部の温度を測り、食中毒菌が死滅するとされる温度に達したかを数値で確認して細かく記録に残します。一般家庭やレストランの調理場とは異なり、エビデンスにも基づいたデータの積み重ねが安全を担保しているのです。「料理をデータ化する」とも言える、科学的なまなざしが給食の安全性を支えています。
食べる人の状態に合わせる食事
作る側は100食でも、食事を食べる側は1人が1食ずつです。皆が「おいしい」と笑顔になる食事を、確実に届けることが給食に課せられた義務です。病院食であれば、一般食のほかに、糖尿食、腎臓食など病気に合わせて献立の調整をします。同じ「ナスの肉みそ炒め」でも、糖尿食ならエネルギーを抑えるためにご飯や肉、油の量を減らして、野菜でボリュームをアップするなどメニューを組み直すのです。
給食を管理する管理栄養士が見ているのは食べ物そのものではなく、それを食べる「人」です。だからこそ食材、衛生、食べる人の体の特徴や経済面など幅広く学び、各分野の専門家とチームを組んで研究を進める必要があるのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報

![選択:[SDGsアイコン目標3]](https://telemail.jp/shingaku/requestren/img/data/SDGs-3-active.png )
![選択:[SDGsアイコン目標12]](https://telemail.jp/shingaku/requestren/img/data/SDGs-12-active.png )


