隠れたナスも探して収穫! 「考えて動く」ロボットを研究

予測できない変化に対応するロボット
実用化されているロボットの多くは、工場や店舗、住宅といった決められた場所で決められた作業を行います。しかし、世の中の多くのシーンでは「予測できない状況で考えて動く」ことが求められます。例えば突発の災害対応では、現場の地面の状態や周りの状況が予測できず、時間の経過で変化することもあります。そうした未知の環境でも状況を判断し、動き方を変えて作業するロボットが開発されています。
実の柔らかさに合わせて力を調整
災害救助用のロボットは開発が進んでおり、被災地ではがれきの上を走り、ノブを回してドアを開けて進みます。この技術の応用を期待されているのが、ナスやトマトなどの果菜類の収穫です。日本の果菜農家のほとんどは屋外で栽培しており、畑は雨が降ればぬかるみ、人が歩けば地面の形も変わります。このためロボットには地面の状態に合わせて安定して動くことが求められます。柔らかい実を傷めずに収穫するには、実の形や硬さに応じてつかむ技術が役立ちます。
また同じ果菜でも違いがあり、トマトは栽培過程で葉を取り除くため実が見えやすいのに対し、ナスは葉を残すため実が葉に隠れます。そこで、フィジカルAIと強化学習を活用し、ロボットが葉の陰のナスを見つける方法や最適な収穫方法を学習できるよう研究が行われています。天候による光環境の変化にも対応できるような改良が進んでおり、実証実験を経て実用化に向かっています。
人とロボットが協働する未来
人間の仕事をすべてロボットに置き換えなくても、7割をロボットが担い、残りを人が仕上げるだけで、大きな負担軽減になります。遠隔操作技術と組み合わせれば、病院や自宅にいながら、畑で働くロボットの「現場監督」をする日も遠くないかもしれません。農家の費用負担を減らすために、ロボットの販売やリースではなく、ロボットの作業をサービスとして提供する方法も検討されています。技術開発以外の部分でも、実用化の研究が進められているのです。
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