交流型観光で市民が誇りを持てるまちづくりを

広がる広場の活用
近年、地域に芝生広場を設置する動きが広がっており、中にはNPOを中心とする地域住民が設置、維持に参加するケースが見られます。その方が、行政任せにするより市民が地域に「誇り」を抱きやすくなるため、広場が有効かつ大切に使われることが期待されます。
「住民が誇りを持てるまちづくり」は、観光を考える際も重要な観点です。特に現代では、「つくられた観光地」よりも、その土地に息づく独自の文化、暮らし、人や食に触れる体験が求められる傾向にあるからです。観光立国をめざす政府も「住んでよし、訪れてよしの国づくり」という理念のもと、「観光まちづくり」の政策を推進しています。
観光客の交流志向を調査
「地域の文化や暮らしに触れたい」という観光客の交流志向を明らかにするため、ある地域の観光客にアンケート調査が行われました。その地域の訪問前・訪問後で気持ちがどうのように変わったかを、「1.地域の魅力を実感したい」「2.地域ならではの体験をしたい」「3.地域の人たちと交流したい」の3つのレベルで質問しました。結果は、総じて訪問後で割合が高まり、特にレベル3では「交流したい」と思った人が約18%も増加しました。体験交流型の観光は、経済的利益をもたらすだけでなく、何度も足を運んでくれる「関係人口」を増やす上でも重要なのです。
地域のプレイヤー目線で議論
観光を産業としてだけではなく、地域の持続的な発展や住民生活の質の向上という点で有効な手段ととらえ、効果を生むためのプロセスや仕組みを研究する学問分野を「観光まちづくり」といいます。学問と聞けば、客観的に事象をとらえ、議論する「引いた目線」をイメージするかもしれませんが、この分野では、「プレイヤー目線」を合わせ持つことも重要です。理論や知識を備えた研究者または学生が地域という現場に入り、さまざまな住民や事業者と一緒に活動をする中で得られる発見は、研究の質と研究の「楽しさ」も高めてくれます。
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