意外に好調? ネット全盛時代にテレビメディアが歩む道は

下がるテレビの視聴率
若い世代の多くが、スマートフォンでインターネットのニュースや娯楽コンテンツを日常的に見ています。ネットメディアの隆盛に目が行き、マスメディアのテレビは過去のもの、「オワコン」になったと思われがちではないでしょうか。テレビには「HUT(総世帯視聴率)」という指標があり、特定の時間帯にテレビをつけている世帯の割合がわかります。新型コロナウイルスの拡大が始まった2020年度上期は在宅が多く、一時的に数値が高くなりましたが、以降は下がり続けています。
売上が好調な理由は?
ただ、テレビ局の売上は意外にも好調です。ほとんどの民放のテレビ局は、2025年度に過去最高の売上を記録しました。広告が好調だったことも一つの要因ですが、テレビ局の収入は広告料だけではありません。サイドビジネスの放送外事業でも収入を得ています。アニメなどのコンテンツを海外に販売するコンテンツビジネスを盛んに展開し、イベントも開催しています。複数の放送局が、不動産事業も手掛けています。
テレビCMは、高額なのに広告効果が見えにくいのが長年の課題でした。これについてはTVer等のネット配信の普及によりデータをある程度取ることができ、広告主に提示できるようになりました。そのため、各局は広告主に対しテレビと動画配信の広告枠をセット販売して収入を上げています。
テレビならでは強み
マスメディアよりネットの広告売上の方が圧倒的に増えているのも事実です。サブスクで配信番組を視聴する人も増え続けており、若者はSNSやYouTube等から多くの情報を得ています。
ただ、テレビ局とネットメディアの大きな違いの一つが取材力です。国内外にネットワークがあるテレビ局は機動力があり、災害や事件などのニュースは信頼度が高いと言えます。一方のネットメディアはフェイクニュースや災害時のデマ拡散が依然として課題です。ネット全盛の時代に、テレビメディアがどういう道を進むのか、これからが注目されます。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。
先生情報 / 大学情報

