薬とうまく付き合うには 子どもの「てんかん」の服薬支援

薬を飲み続ける苦労は
てんかんは、脳の神経細胞に電気的な乱れが起こることで、けいれんなどの発作が起こる病気です。発病する時期は乳幼児期から高齢期まで幅広いものの、3歳以下で発病するケースが多いとされています。服薬により7~8割程度の人は発作を抑えられますが、その効果を保つためには、長期間にわたって毎日欠かさず薬を飲み続ける必要があります。
ここで難しいのは、子どもは自分一人で薬を管理できないという点です。小さいうちは保護者が服薬を管理する必要があり、保護者にはさまざまな困りごとが生じます。年齢や発達段階によって悩みは移り変わっていきます。粉薬と錠剤ではどちらが飲みやすいのか、小学校に上がってからの日中の服薬はどうするのか、薬を飲んでいることを友達に知られたくない子どもの気持ちにどう寄り添うのか、と多くの保護者が迷いを抱えます。
保護者の困りごとを知る仕組み
この問題を解決するためには、それぞれの保護者が持つ困りごとを把握する必要があります。ところが国内には、それを正確に把握する仕組みがありませんでした。
そこで、アメリカで開発された、てんかん児の保護者の状況を聞き取る「PEMSQ」という評価基準が、日本語版に翻訳されました。通院の負担、薬の必要性の確信度、薬の保管場所の悩みなど、項目は多岐にわたります。日本でも運用可能かを検証した結果、全27項目に過不足はなく、日本の実情にも即した内容であることが確認されました。
薬と正しく向き合うために
この評価基準の実装でめざすのは、保護者の理解度を医療者が把握し、的確な情報を届けられるような体制です。保護者がしっかり理解できれば、その先にいる子どもの理解も進みます。
最終的な目標は、子ども自身が病気を正しく理解し、薬と向き合えるようになることです。病気や障害にかかわらず、自分らしく生きられるような、適切な服薬支援のあり方を考えることが重要なのです。
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