求められるがん専門看護師 現場で発揮する能力とは

スペシャリストがなぜ必要?
医療の高度化に伴い、高い専門性を持つ看護師が求められています。その一つが「がん看護専門看護師」です。がんは、かつて不治の病とされ、長期間の入院が強いられる病気でしたが、医療の進歩により「がんと共に生きる」時代となった今、患者の過ごし方も多様化しています。この変化に伴い、看護師は患者の治療方法の選択をサポートし、望む生活に合わせたケアを行うなど、高度な知識と技術を持つスペシャリストが必要とされています。
患者の「物語」を聞く
がん看護専門看護師に求められるのは、医療的なケアだけではありません。同じがんの患者であっても、治療の経緯や受け止め方は一人一人異なります。患者それぞれの「物語」に関心を持ち、耳を傾けることが極めて重要です。
そこで力を発揮するのが「ナラティブ(物語)・アプローチ」です。コミュニケーションの手法であり、看護師は「私はあなたの人生を知らないので教えてください」という姿勢で聞き手に徹します。患者は思いの丈を話し、看護師が丁寧に理解していくことで、一緒に問題解決に向かうという関係性が生まれます。また、患者は話す過程で考えを整理し、治療に前向きに取り組めるようになるという効果もあります。例えば、医師の宣告にショックを受け、治療を迷う患者の思いを丁寧に聞き出し、医師に伝えるのも看護師の仕事です。患者の考えを尊重する治療を看護師は最前線で支えているのです。
患者を理解する力の源泉は
患者のことを深く理解して寄り添うには、高度な医療知識だけでなく、幅広い経験と視野が求められます。読書や音楽などの芸術に触れること、スポーツを楽しむこと、そして家事などの何気ない日常の活動まで、あらゆる経験がさまざまな患者を理解するための土台になります。日々の生活で得た経験のすべてが、巡り巡って誰かの痛みを和らげ、人生を支える力につながるのです。日頃からアンテナを高く張って過ごすことが、良い看護の条件と言えるかもしれません。
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先生情報 / 大学情報

東京都立大学 健康福祉学部 看護学科 准教授 三浦 里織 先生
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臨床看護学先生への質問
- 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?