個人を生かした組織づくりに欠かせないツールとは

組織づくりの大転換
かつての会社では「組織の目的」が先にあり、メンバーは組織が決めた役割を果たすことが重視されてきました。しかし、現代では、次々に新しい商品やサービスを創り出すことが会社に求められるようになり、加えて労働者人口の減少や価値観の多様化などもあって、メンバーの一人ひとりが持つ知識や経験、発想を生かしながら組織をつくることが求められるようになりました。
思いを形にしてみることで見えてくるものがある
個人の考えを引き出す手法として注目されているのが、「レゴ®シリアスプレイ®メソッド」です。専門の訓練を受けたファシリテーターの下で、レゴ®ブロックを用いて自分の考えや将来像を立体的に表現し、その作品について参加者同士が対話することでお互いの理解を深めていくものです。
例えば高校生なら、「30年後の社会」をレゴブロックで表現した上で、その未来の中で自分はどのような人生を送りたいのかを考えます。次にその未来から逆算して、大学で何を学び、どのような力を身につければよいのかを整理していきます。言葉では単に「頑張りたい」としか表現できなかった思いも、作品として形にすると「どんな力を伸ばしたいか」「何を大切にしたいか」が見えてきます。さらに作品を囲んで対話することで、自分自身も気づいていなかった考えが明確になっていくのです。
能力開発の可能性も
レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、もともと企業の戦略づくりのために開発されましたが、個人の能力開発につながるツールとしても注目され、教育現場にも徐々にひろがっており、この手法を学んでいる学校の先生もいます。文章やイラストによる整理が平面的なのに対し、レゴ®ブロックは立体的に情報や関係性を表現できます。3D空間で考えることが、思考そのものを深める可能性があるという仮説の下で実践例の研究が進められています。人が考え、学び、能力を発揮するまでの仕組みを明らかにすることが、個人の可能性を生かした組織づくりにつながっていくからです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
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九州産業大学 商学部 経営・流通学科 教授 聞間 理 先生
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