振り子の理論でロボットを制御! 周波数引き込み現象の研究

自然にそろうリズム
一定のリズムを刻んでいるもの(振動子)がたくさんあると、最初はバラバラでも次第にリズムが同調していきます。それを「周波数引き込み現象」と言います。例えば、壁にたくさんの振り子時計を掛け、タイミングをずらして振り子を動かしても、そのうちにそろった動きになります。ホタルの群れも、いつの間にか一斉にそろって発光します。人混みで歩くとき、自然に周りの人と歩調があってくるのも周波数引き込み現象です。これらは「相互引き込み現象」と言います。一方、音楽のリズムという外部からの刺激をきっかけに、リズムに合わせて動くときは「強制引き込み現象」と言います。
この周波数引き込み現象を、機器の制御に応用する研究が行われています。周波数引き込み現象を数学的に表す方程式がたくさん開発されており、それらを組み合わせて生物の動きを表わす方程式を作り、機器に組み込むのです。
周波数引き込み現象を使った制御
歩行ロボットに強制引き込み現象を応用すれば、外部からきっかけを与えることで、手足を出すタイミングをそろえることができます。また、複数のロボット1つ1つにコンピュータ上の仮想の振動子を埋め込むと、それが同期することで、自律的に歩調を合わせることもできます。
これはトラックの自動運転にも応用できます。現在は、先頭の車が一定の速度で走り、後続車が車間距離を調整するように制御されていますが、何らかの理由で後続車が遅れても、先頭車は同じ速度で走り続けます。しかし、すべての車に仮想の振動子を埋め込んでおくと、それが同期しようとする力を使って、先頭の車もスピードを落とすことができるのです。
鳥の群れが飛ぶように
ドローンにもこの技術を応用する研究も進んでいます。現在は、複数のドローンを飛ばすとき、GPSデータを使ってそれぞれに移動先を指示することで制御しています。しかし相互引き込み現象を使うと、鳥の群れが自律的にお互いの感覚を保つように、ドローンを飛ばすことができます。
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