実況動画を見ても、ゲームの面白さは変わらない?

実況動画を見ても、ゲームの面白さは変わらない?

ゲーム実況によるネタバレ

ゲームをプレイする様子を映した実況動画の視聴は、新たな娯楽の一つです。しかし実況動画を見ると、ゲームの内容がほぼわかってしまうため、いわゆる「ネタバレ」の状態になります。それでも実況動画を視聴したあと、同じゲームを自分で購入して遊ぶ人も多いです。ネタバレによってゲームの面白さは減らないのでしょうか。このような疑問を起点に、社会心理学の実験が行われました。

ゲームの面白さを調査

実験では、事前にネタバレをしたグループとそうでないグループで同じゲームを遊んでもらい、感想の比較が行われました。遊んでもらうのは、ストーリーのあるアドベンチャーゲームです。その結果、どちらのグループもゲームを「面白かった」と評価しました。テレビや小説、映画などに関する心理学の先行研究では、ネタバレがあると作品がつまらなくなる、という結果が出ています。しかしゲームの場合、ネタバレは面白さに影響しなかったのです。

面白さを促す相互作用性

ネタバレの影響が少なかった理由の一つが、ゲームならではの相互作用性です。例えばテレビドラマの場合、内容に不満があったとしても視聴者は手を加えることができず、メディアから一方的に情報が送られ続けます。一方ゲームでは、プレイヤーがキャラクターなどを自分で操作して内容に関われます。メディアと人との間で、双方向の情報のやりとりが生じているのです。そのため物語の展開がわかっているとしても、自分で操作することで面白さを追体験できます。実況動画を見た人々も、「実況者と同じ感情を味わいたい」など追体験への興味が生まれることから同じゲームを遊ぶのだということが、研究から明らかになりました。
ゲームに関しては相互作用性のほかにも、人間の身体能力や認知能力へのポジティブな影響や、コミュニケーションツールとしての活用などさまざまな研究が行われています。新しいメディアが人々に与える影響をさらに明らかにしようと、調査が続いています。

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白鴎大学 教育学部 心理学専攻 教授 玉宮 義之 先生

白鴎大学 教育学部 心理学専攻 教授 玉宮 義之 先生

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社会心理学

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メッセージ

大学に入ると、自分の好きなものを掘り下げていく学びが中心になります。常に興味関心を持って生活したり勉強したりしておくと、その延長線上に高度な学びや研究を感じられるはずです。もし「好きなものがわからない」と悩んでいるなら、嫌いなものに目を向けてみてほしいです。なぜ嫌いなのか、なぜ許せないのか、といった疑問も、好奇心や興味をかき立てるきっかけになると思います。あなたの心の動きに注意を向けてみると、これまでは気づかなかった興味関心や、研究の種が見つかるでしょう。

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白鴎大学は実学重視の3学部を設置しています。経営学部は将来の目標に合わせて5コース(企業経営・経営情報・企業会計・メディア・ビジネスコミュニケーション)、法学部は法的な視点から思考力を磨くことができる3コース(法務・公共政策・企業)を設置。教育学部は人間の成長や発達の過程を4専攻(児童教育・スポーツ健康・英語教育・心理学)で多角的に学びます。
栃木県小山市に2つのキャンパスを擁し、リベラル・アーツ教育を通してさまざまな学問領域を自由に、自主的に学べる環境を提供しています。