あなたの「選択」の先にある不均衡を正すための解決策

あなたの「選択」の先にある不均衡を正すための解決策

一杯の裏側にある現実:私たちの消費と子どもたち

私たちが消費するコーヒーやチョコレートの原料は、日本から遠い国で作られています。生産元の大規模農園は、プランテーションと呼ばれることもあります。効率性が重視されるその場所では、正当な賃金が支払われないばかりか、子どもたちが学校に行けずに働かされている現実があります。
同じような苦境は、内戦に苦しむミャンマーのコーヒー農家や、一つ150円という低賃金でサッカーボールを縫うパキスタンの子どもたちにも共通しています。私たちの手元にある商品は、こうした遠い国の現実とつながっているのです。

「知る」から一歩踏み出す

消費社会における私たちの選択の裏には、正当な対価を受け取れない人々の存在があります。この不均衡を正すには、「支援する側・される側」という壁を取り払い、同じ世界を生きる「つながり」の中で問題を考えることが必要です。「現状を知る」ことはとても重要ですが、ネット等で情報を得るだけでなく、現地の産品を手に取ったり、手仕事を追体験したりすることで、生産者の日常をより深く想像することができます。そして、そこから自分との接点を見出す姿勢が、現状を変える大きな力になるでしょう。

学問の垣根を越える国際協力研究

現状の課題解決のためには、研究活動が重要です。例えば、マレーシアのサバ州における研究で注目されたのは、ヤシの実のプランテーションで廃棄される大量のヤシの殻でした。殻をバイオマスエネルギー源として評価すると、一つの原子力発電所に匹敵する巨大な発電ポテンシャルがあることが証明されました。
国際協力の最前線では、環境科学や農学、社会学、文化人類学など学問の垣根を越えた、「超学際的」と言える知見が求められます。多様な知識と経験を掛け合わせ、机上の空論ではない「生きた解決策」を生み出すことも研究者の役割なのです。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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日本大学 国際関係学部 国際総合政策学科 教授 鈴木 和信 先生

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メッセージ

SNSが身近な現在、簡単に自分と他人を比べてしまい、「どうせ自分なんてダメだ」と下を向いてしまう人が多いように感じます。しかし、表面的なことで優劣を決めて、自分の可能性を狭める必要は全くありません。大学は、多種多様な人と触れ合い、たくさんの新しい体験ができる場所です。たった一つの小さな「きっかけ」が、あなたの視野を広げ、未来を大きく変えてくれます。大学でたくさんの世界に触れてみてください。

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