運動は心の理解・コントロール力育成に効果あり!

運動から心理面の成長を促す
幼少期から、誰もがさまざまな運動を経験しています。運動を通じ、体力や身体能力のほか、コミュニケーション力や自己理解力も手にしていることでしょう。運動は心の成長や健康に大きく影響しています。
成功と失敗が明確になる場面も運動には多くあります。成功すれば自信や向上心につながりやすいですが、負けたり失敗したりしたときも成長のチャンスです。「前よりこれができるようになった」と過程を重視し、指導者や仲間のサポートにより「自分ならできる」と思えれば、次の行動にチャレンジできます。それらの経験から、困難やストレスを乗り越えて立ち直る力、「レジリエンス」が養えます。
幸福感や生きる力を養う
運動で得られる能力として注目されるのが、非認知能力です。非認知能力とは、協調性、やり抜く力、感情のコントロールなど総合的な心の力のことです。その中でも情動知能(EQ)は、自分や他者の感情を認識する「心の知能指数」を指し、高いストレス耐性や円滑な対人関係の構築に必要な力とされています。いずれも幸福度を高め、今の社会を生き抜くために必要な力です。
子どもが運動によりこれらの力を手にするには、行動への自信や成功・失敗の受け止め方を身につける指導が大切で、運動が苦手な人への配慮も必要です。運動する人の特性に合わせた指導法や援助が求められます。
心身ともに健康な社会を
今、運動をまったくしない子どもたちも増えていますが、運動で心を育成することで、自分や他者の感情の理解力を高め、心の健康を保てるようになります。また、どの年代でも運動は必要ですが、健康のために運動が大切とわかっていても、習慣化できているのは国民の3割程度という調査結果もあります。
競技スポーツ的な視点だけでなく、ウォーキングなど体を動かすことすべてが運動です。運動は生涯必要で楽しいものだと感じるよう、始めるきっかけづくりも欠かせません。運動と心の関係を解明して広く認知されれば、誰もが心身の健康を保ちやすい社会が実現できるはずです。
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東海大学 健康学部 健康マネジメント学科 准教授 西垣 景太 先生
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