意志が弱いからダメ、は間違い? 行動分析学が変える支援の未来

行動の理由は気持ちじゃない
「ダイエットしたいのに続かない」「勉強しようとしても後回しにしてしまう」、そんな経験はありませんか。多くの人は「やる気が足りない」と考えがちですが、実は気持ちよりも環境によって行動は左右されます。
「目の前にペンと紙があるから字を書く」「スマホが手の届くところにあると、つい手に取ってしまう」「お菓子を見えない場所に置くだけで食べる量が減る」など、行動分析学は、こうした環境と行動の関係を科学的に明らかにし、行動を変える方法を探る学問です。
徹底的行動主義
この学問の基盤にあるのが「徹底的行動主義」です。これは、目に見える行動だけでなく、「やる気が出ない」といった気持ちも、環境との関係の中で生まれる行動の一部として捉える考え方です。アメリカではPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療をはじめ、軍のプログラムにも取り入れられ、その効果が科学的に証明されています。やめたいのにやめられない依存症や、重い障害があって言葉でのやり取りが難しい人への支援においても、環境を調整することで、その人に合った行動の変化を引き出すことができます。気持ちではなく環境に働きかけることが、支援の質を大きく変えるのです。
目の前の一人から、社会の変化へ
こうした視点は、福祉の現場とも深く結びついています。例えば、支援が必要な子どもや高齢者の生活環境を整えることで、その人らしい行動を引き出すことができます。ソーシャルワークの研究は、個人への支援を出発点にしながら、医学・法学・心理学など複数の分野と融合し、社会の仕組みそのものを見直していく学際的な分野です。日本のソーシャルワーカーは政治色や宗教色が比較的薄く、多様な文化に柔軟に対応できる特性から、海外の支援現場でも活躍が評価されています。「Think Global, Act Local」という考え方のもと、目の前の一人を支える支援の積み重ねが、やがて社会や世界全体の変化につながっていきます。
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先生情報 / 大学情報

国際医療福祉大学 医療福祉学部 医療福祉・マネジメント学科 講師 渡辺 修宏 先生
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行動分析学、ソーシャルワーク先生への質問
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