変わるマンガの作り方 大学で実践研究

多様化する漫画家のキャリア
プロの漫画家といえば、出版社を通じて商業誌で執筆するスタイルがこれまでの主流でした。しかし、インターネットの普及や制作ツールの進化によって、現在は個人で作品を発表できる環境が整い、セルフプロデュースで活動するという新たな選択肢も生まれています。漫画家になるには、作画やストーリー構成の技術だけでなく、人気を得るための戦略や著作権の知識など、多岐にわたる能力が求められます。近年、日本の大学では、実際の制作環境を含めてマンガを研究する環境が整ってきました。漫画家が大学の教員になるケースもあり、理論だけでなく、実体験に基づいた指導も行われています。
時代とともに変わるフォーマット
手塚治虫の登場以来、日本のマンガは独自の発展を遂げてきました。しかし近年では、韓国発の「ウェブトゥーン」に代表されるスマートフォン向けの縦読み形式が急速に普及するなど、マンガのあり方は大きく変わりつつあります。これまで日本の紙のコミックスは、縦書きで右とじという形式で長く親しまれてきました。しかし、世界的には横書きの左とじが標準です。また、ウェブでの展開が主流になると、印刷コストが不要になる分、フルカラー作品への需要も高まっています。今後、時代の変化に適応しながら日本のマンガを世界へ発信していくためには、従来の形に縛られない柔軟な見直しが求められるでしょう。
発展途上の「マンガ学」
日本のマンガは国内にとどまらず、世界各国で翻訳を通じて多くのファンに愛されています。マンガは今や日本が誇る文化の一つですが、年配層を中心に「マンガは教育に悪い」と、依然として偏見を持つ人たちが少なくないのも事実です。また、大学でマンガを教え、研究するという試みもほかの学問に比べれば歴史が浅く、まだ発展途上の段階にあるといえます。マンガの発信方法やフォーマットが進化しているように、社会の受容やマンガに関する教育・研究のあり方も、今後さらに変わっていくでしょう。
参考資料
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先生情報 / 大学情報

神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科 マンガ研究室 准教授 松下 幸市朗 先生
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