教員と力を合わせる専門家集団 教育現場を変える「チーム学校」とは

学校現場は大変?
近年、学校現場の「難しさ」が取り沙汰され、「学校で働くことは大変」というイメージが広がっています。確かに勉強だけでなく、不登校やいじめ、発達障害、ヤングケアラーなど、対応すべき子どもの課題は多様化しており、教員1人が解決することは現実的ではありません。
そこで提唱されているのが、学校内外の専門家による多職種連携の「チーム学校」です。心の専門家であるスクールカウンセラー、福祉の専門家のスクールソーシャルワーカー、心身や衛生面に関する対応にたけた養護教諭など、それぞれの強みを持つ専門家が学校に集まり、教員と共にチームとして子どもたちの課題に向き合う仕組みづくりが進められています。
連携はまだ不十分
このうちスクールカウンセラーは、1995年から学校教育に関わってきました。臨床心理学をはじめ、心に関する幅広い知見を持ちますが、スクールソーシャルワーカーと同様に、現状では限られた日のみ学校に勤務する場合が多いです。そのせいか、専門性が学校に十分理解されていない、心のケアが必要な生徒の情報を十分にもらえないといった課題があります。カウンセラーに任せるべき事案でも学校が抱え込んでしまうケースもあり、専門性が教育現場で十分に発揮されているとは言えません。
養成課程から互いを学ぶ
複数の職種で構成する「チーム学校」の力を高めるには、互いの強みを知り、普段から密に情報を共有することが不可欠です。そのためには、各職種に就く前の養成課程から学んでおくことが有効です。
実際に教員、養護教諭、公認心理師、社会福祉士という異なる養成課程の学生で議論を交わすと、学生たちは想像以上に互いの専門性に対する理解の不足や、専門性の違いから生じる意見の食い違いを実感します。養成課程では、その上で互いの意見をすり合わせ、解決に向かう方法を自分たちで考えていきます。こうした経験と学びが得られる教育プログラムを開発し、大学などの養成課程に取り入れることで、教育現場で生きる「協働の視点」が確立されていくのです。
参考資料
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就実大学 心理学部 心理学科 准教授 荊木 まき子 先生
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