選挙の投票行動から社会の方向性が見えてくる

選挙に行く若者が増えてきた
日本国民は18歳になると選挙権を持つようになり、自分の意志で国民の代表を選挙で選べるようになります。投票するために大事なのは「いま何が起きているのか」を知り、「自分たちの生活をどのようにしていきたいか」という当事者意識を持つことです。
最近はSNSやインターネットでの動画投稿が広まり、政治家の活動内容や考えを知りやすくなっています。そうした状況は選挙を身近に感じさせる効果があり、多くの若者の意識を変え、投票に行く人が増えてきました。投票行動を研究すると、日本社会が進んでいる方向性や有権者の思考を知ることができます。
時代ごとに変わる投票行動研究のトレンド
約80年前、人は社会的属性に基づいて投票すると考えられていました。例えばアメリカでは、金持ちは共和党に、そうでない人は民主党に投票する傾向があったのです。さらに研究が進むと、政党への一体感を感じられるか否かという社会心理学的要因が重要ではないかと考えられました。
ところが次第にそうした意識ではなく、政権に対する業績評価が投票を決める大きな要因であることがわかってきました。安倍政権が長く続いたことはその点が顕著に現れています。しかし、2026年衆院選の高市政権の勝利においては、高市政権の発足が選挙の数カ月前であることを考えると、業績が評価されたとは言い難く、これから何かを成し遂げてほしいという応援投票だったのではないかと考えられます。有権者の投票行動を促したのは、新たな政治への期待だったのでしょう。
世の中はどのようにつくられているか
投票行動を促す要因は、時とともに変わります。そして投票行動を研究すると、なぜこの候補者が勝利できたのか、なぜこの政党が強いのかが見えてきます。それを分析していくと、いま日本社会がどの方向を向いているのか、人々はどんな考え方をしているのか、さらにはいまの世の中がどのようにつくられているのかが見えてきます。これは複雑化した社会を生き抜いていくための、大切な知見です。
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