誰もが自分らしく生き、多様性を尊重し合う「生」教育を

性教育を広い視点で
日本の中学校や高校での性教育は、「いやらしい」「恥ずかしい」といった感覚を持つ生徒が多く、教員の間でも長らくタブー視されてきました。一方、世界では2009年からユネスコが「包括的性教育」を人権教育として推進しています。
包括的性教育は、生殖の仕組みだけでなく、人権、ジェンダー、家族・パートナー・友人との関係性、多様なセクシュアリティ、性的行動、体の発達、性暴力や性感染症に関するリテラシーなどを広く深く学びます。誰もが自分の生き方を自分で決める権利を持っており、それを守るための「生」教育と言えます。
役割を演じるロールプレイ学習
政府のデータによると、望まない妊娠をする若い世代は日本で現在増えています。性について正しい知識を身につけ、自分ごととして向き合うための有効な性教育の方法として、疑似体験学習「ロールプレイ」が挙げられます。
自分と異なるさまざまな立場や考えの人を理解するために生徒たちに役割を演じてもらいます。例えば、2人1組で恋人同士の役を演じる場面では、「パートナーからスマホを見せてと言われたら、どう答える?」といった問いを立て、「なぜ嫌なのか」「どんな関係を望んでいるか」などと対話を通して互いの気持ちを整理していきます。自分の考えを見つめ直し、相手への伝え方を工夫する中で、人と関係を築く力や想像力も養われます。
男女格差はまだ根強い
明治時代の法制度によって、男性が家庭、社会で支配権を持つという考え方が固定化し、地域や世代によっては今も根強く残ります。男女格差がない社会を実現するには、あと100年以上かかると分析されています。誰もが自分らしく生き、他者の生き方を尊重し合える社会をつくるには、社会の古い価値観や慣習を問い直す必要があります。多様性社会の未来を切り拓くには、性について学ぶ母性看護学に加え、教育学や心理学、歴史学、文化人類学などの多角的な視点から考察することが有効だと考えられます。
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先生情報 / 大学情報

健康科学大学 看護学部 看護学科 講師 飯嶋 玲奈 先生
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先生への質問
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