未来につながる「Act Locally」を実践するための政策学

未来につながる「Act Locally」を実践するための政策学

ごみを減らすには

CO₂削減や気候変動など、環境問題には地球規模の課題が多くあります。ですが、実際に私たちが行動できるのは、暮らす地域や身の回りに対してです。
そこで大切なのが「Think Globally, Act Locally」という、環境を大きな視点でとらえながら地域で何ができるのかを考える姿勢です。例えば、マイボトルを使うことは、ペットボトルの削減を通して、資源の節約、ごみ減量につながります。一方、落ちているごみを拾うことは、ごみ減量には直結しません。身近な行動がどんな結果につながるかを考え、目的に合った方法を皆で取り組むこと、それを続けることが環境問題解決への大きな力になります。

震災・原発事故の影響が残る福島県

福島県でも、身近なごみ問題から原発事故に関わる問題まで、環境に関するさまざまな課題があります。東日本大震災後、1人1日あたりのごみ排出量が全国の中で多い状態が続いており、他都道府県ほど減量が進んでいません。また、福島第一原発事故に伴って発生した放射性物質を含む除染土などが中間貯蔵施設に保管されている状況をどうしていくか、第一原発に日々たまり続けるALPS処理水への対処について、人々の安心をどうつくっていくかも課題です。環境問題は、日常の買い物やごみ出しの話から、地域・国の将来を左右する政策課題まで広がっています。

課題解決に向けた行動を促す

環境問題の解決には、地域の人々が問題の実態と背景を理解し、将来を見据えて考え行動していくことが必要です。福島県のある大学では、学生が主体となって、除染土の再生利用にどう向き合うかを高校生や全国の大学生などが議論するワークショップが行われています。また、カーボンニュートラルの取り組みの一つとして、福島県は水素重点地域に選定されていますが、水素を地域の人々がつくりたい未来に自ら落とし込み、その未来を共につくりあげていく模索がはじまっています。地域で社会課題を共有し、課題解決に向けて行動を促していく人材が求められています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

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先生情報 / 大学情報

福島大学 政経学部(※2027年4月 学部再編。現:経済経営学類)  教授 沼田 大輔 先生

福島大学 政経学部(※2027年4月 学部再編。現:経済経営学類) 教授 沼田 大輔 先生

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環境経済学、環境政策、地域政策

先生が目指すSDGs

メッセージ

環境について、身近な場面で感じる疑問を大切にしてください。最初は小さな疑問でも、調べていくと、地域の課題や社会の仕組み、政策、経済などにつながっていきます。私自身も、ごみの問題を出発点にしながら、福島で研究を続ける中で、除去土壌や処理水、水素など、多くのテーマに関わるようになりました。そして、自分の視点に固執しすぎず、「これも関係するかもしれない」と思うことに積極的に目を向けましょう。疑問を起点にアンテナを広げることで、学びはどんどん深まっていくはずです。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

福島大学に関心を持ったあなたは

「新生福島大学宣言」で明らかにした、「福島大学の理念」は、(1)自由・自治・自立の精神の尊重、(2)教育重視の人材育成大学、(3)文理融合の教育・研究の推進、(4)グローバルに考え地域とともに歩む、を掲げています。特に、学生教育を重視し、全学年にわたる少人数教育、共通領域科目及び専門領域科目とともに、キャリア形成論などのキャリア創造科目を含む自己デザイン領域科目を新たに設け、さらに文理融合教育を進めています。