仮想空間で作品発表会? メタバースが大学の授業を変える

教室からあえて仮想空間へ
メタバースやVRと聞くと、ゲームをはじめとする娯楽の世界が思い浮かぶかもしれません。しかし現在、教育への活用が検討されており、大学の講義に取り入れる試みが進んでいます。
しかも、遠隔地をつなぐオンライン授業ではありません。隣に人がいる教室で「あえて」仮想空間を活用するところがポイントです。直に話せる環境でわざわざ仮想空間を使うことで、現実の教室ではできない、どんな学びが可能になるのでしょうか?
アバターで互いに作品鑑賞
試みの一つに、学生が制作したポスターを仮想空間に展示する成果発表会があります。発表会では、仮想空間の広い部屋の壁にポスターが貼られます。参加者はアバターの姿で会場を歩き回り、ポスターに近づくと音声解説が流れます。パソコン画面の中で見ていた作品が、仮想空間では実物大のように目の前に現れます。
学生からは、「自分が作ったポスターがメタバース空間にある」という体験に新鮮な感覚を覚えたという感想が多く聞かれました。自分で作ったものを別の視点から見たり、ほかの人の作品を見てコメントしたりする経験は、学びへの新たな動機づけにつながる可能性があります。また、互いにコメントを書き合える仕組みもあり、ハンドルネームでの匿名参加のため、率直な意見が出やすいというメリットも実証されました。
VRが生む多彩な教材
このほかに、アバターで講義や発表ができるシステムも開発され、試用が進められています。今後は、CGのモデリングや物理シミュレーションなどを実物大の3D空間で体験できるコンテンツの展開も目標とされています。すでに学生たちの手で、地震の揺れを体験するシミュレーターや交通ルールを学ぶ自転車体験、英語で部屋の物を紹介するVR版ピクトリアルディクショナリーなど、多彩な教材も生まれています。現実では難しい体験を安全に再現できることもVRの強みです。
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