インターネットは新聞やテレビに取って代わるのか?

誰もが情報発信できる時代
20世紀の終わりまで、情報発信をするのは、新聞、テレビ、ラジオなどのマスメディアに限られていました。その後インターネットが普及し、SNSが浸透した現在、誰もが情報発信できる時代になっています。だからといって、情報発信が上手にできているとは言いきれません。
テクノロジーの発達とともに、インターネットの可能性がますます広がる一方で、急速な普及による弊害も生まれています。さまざまな課題を克服しつつ、どのようにインターネットを利用していくかということが、メディア業界を考える上でも重要です。
民主主義を支えてきた既存メディア
インターネットが浸透してきた際、新聞やテレビなど伝統的なメディアは、生き残るためのさまざまな対策をとってきました。それでも新聞の購買数は大きく落ち込み、新聞社はインターネットに「敗北した」と見られています。ただし、ネットニュースが新聞報道の代わりになるかといえば、そこには大きな違いがあります。ビジネスとしての採算を重視したインターネットのメディアでは、人々の関心のあることを優先して取り上げる傾向があり、社会にとって本当に重要な情報が後回しにされる危険性があります。
マスメディアによる報道とは、時の政府を監視するなどの点で、民主主義を支える根幹と言ってもいい存在です。今後も民主主義を守っていくためには、伝統的なメディアはもちろん、インターネットメディアをどのようにビジネスとして成立させるかを模索しなければならないでしょう。
必要とされる「エデュテインメント」
ネットメディアのニュースが商業主義に偏らないようにするためには、消費者自体がもっと社会に対する関心を持つなどの変化も大切です。そのためには、エンターテインメントの中で何かを学ぶ「エデュテインメント」が効果的だと考えられます。ゲーム業界では社会問題を考えるようなシナリオ重視のゲームが増えつつあるように、娯楽を問題意識につなげる方法はいろいろあると言えます。
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