地域に密着した文化を再発見し、地域の活性化へ

生活に密着した資料は後世に残りにくい
高価な史資料や地域の文化財などは大切にされるため、後世にまで残るものも多くあります。けれども、江戸時代の瓦版や子どもが読んでいた絵本、無料のチラシなど安価なものや日常的なものは簡単に捨てられてしまい、歴史資料として残りにくいものです。同じように、家族のアルバムのような庶民の個人的な記録も後世に残りにくく、散逸しがちです。私たちが暮らす地域には、これまでその時代の文化資源として認識されにくかったさまざまな種類の記憶や記録が埋もれています。地域のアイデンティティ作りや地域創生のためには、見過ごされてきたものを地域の文化資源として再確認していくことが重要です。
地域の記憶を若い世代に継承する
人口減少が進む中、都会に人が集中し、地域の賑わいが遠のき、良さが伝わらなくなりつつあります。こうした状況の中で、地域の歴史や記憶を記録としてアーカイブ化し、若い世代に地域の魅力をアピールする取り組みが行われています。一例としては、地域の人々からアルバムを提供してもらい、写真をデジタル化して共有する試みがあります。天理市の天理本通りでは、こうした写真資料を活用した写真展などのイベントを開催して当時の地域コミュニティやつながりを思い起こすことで地域振興を行い、世代を超えた新しい交流やつながりを生み出しています。地域資料のデジタルアーカイブは、地域の外部記憶装置の役割を担い、若い世代に地域の記憶と記録を継承することを目指します。
社会教育学と地方創生
社会教育学という学問は、学校以外での地域や社会での学びに目を向けてその意義や支援を考え、生涯学習の促進や地域住民の学びを支えるための知識とスキルを学びます。地域の活性化や賑わいづくりを支援したり、公民館や図書館などの社会教育施設をいかに地域活性化に役立てるかについても考えます。人生100年時代、生涯にわたって精神的にも文化的にも健康で豊かに暮らしていくために、公民館や図書館などの社会教育施設は大きな可能性を秘めています。
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先生情報 / 大学情報

天理大学 人文学部 社会教育学科 教授(学部長) 山中 秀夫 先生
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社会教育学、図書館情報学先生が目指すSDGs
先生への質問
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