持続可能な水産業のため、新しい取り組みの効果を可視化する

海業は漁村を活性化できるのか
「海業(うみぎょう)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。地域のにぎわいをつくりだすため、豊かな海がもたらす漁業と観光業や飲食業などを組み合わせる取り組みのことです。例えば、小中学生の修学旅行で漁村を訪れ、餌やりや巻き網漁といった伝統漁業の体験をする取り組みが各地で行われています。
ただし、実際にどのような効果があったのかを知るためには、経済・社会・環境の3つの視点から「水産業のイノベーション(新しい取り組み)の効果」を測る必要があります。短期的、長期的な影響を可視化すれば、地域全体を活性化するためのヒントになります。
水産業イノベーションの効果の評価
水産業は伝統的な産業と思われがちですが、実際には多くのイノベーションが起きています。イノベーションには、技術のイノベーションだけでなく、経営のイノベーションも含まれます。技術のイノベーションの例としては、魚市場に電子入札を導入した場合、事務コストの削減にとどまらず、魚の価格形成にどのような影響があるのかを分析する研究が進められています。一方、経営のイノベーションとしては、従来は水産業のみに従事していた地域が、観光業と組み合わせることで地域の水産業にどのような影響を及ぼしているのかについて、漁協や観光協会へのインタビューによる主観的な分析と、収支や来訪者数などの数値に基づく客観的な分析の両面から研究が進められています。
電子商取引で水産業は変わるか
水産物の電子商取引(EC)は、販売コストを下げたり、売り先を広げたりして、漁業者の収入を増やすことが期待されています。しかし、商品を消費者に届けるための手間や費用がかかるなど、導入が進みにくい問題もあります。そこで生鮮水産物を対象に、漁業者がECを使わない理由や、使い始めた後の課題が調査され、消費者が水産物ECをあまり利用しない理由も分析されました。さらに、成功している事例をもとに、より使いやすい仕組みが考えられるなど、水産物ECの改善が進められています。
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