ミクロネシアに日本人観光客を呼ぶには? 観光地づくりの課題

ミクロネシアに日本人観光客を呼ぶには? 観光地づくりの課題

ミクロネシア観光の課題

太平洋西部の、赤道にほど近い場所にミクロネシア連邦があります。小さな島々が集まっている国で、人口1万人未満の島も少なくありません。そんなミクロネシアの人々は経済発展に意欲的で、その一環として日本から観光客を呼びたいと考えています。しかしミクロネシアの魅力をアピールしても、観光客はあまり増えていません。なぜでしょうか。

選ばれる観光地とは?

ミクロネシアの観光施策の課題を明らかにしようと、現地でのフィールドワークと日本の観光マーケットの分析が行われました。ミクロネシアは温暖な気候やきれいな空と海、優しい人々などをアピールポイントにしています。しかし、こうした魅力だけを発信しても、日本人の多くは「それなら沖縄に行けばいい」と考えるでしょう。沖縄以外にも、日本の近隣にはフィリピンやバリなど、ミクロネシアに似た長所を持つ有名な観光地があります。
マーケティングには、人は同じ特徴を持っている商品があると、より安く利便性の高いものを選ぶ「コモディティ化」という現象があります。観光も同様で、直行便があり移動時間を短縮できる観光地や、旅費が安く済む場所が選ばれやすいのです。

住民とマーケットをつなぐ人材の育成

ミクロネシアの人々は日本人観光客のニーズを知らないため、「魅力的な場所なのにわかってもらえない」と、行き詰まっています。このすれ違いを解消するためには、日本の観光マーケットについてミクロネシアの人々に説明して戦略を練り直すことと、日本の旅行会社へのミクロネシアの魅力がより伝わる発信方法のレクチャーが求められています。抽象的な特徴だけでなく、ミクロネシア固有の具体的な魅力を掘り起こして宣伝しなければ、観光客の心を動かせないからです。
こうした魅力は地元住民よりも、外部の人材のほうが見つけやすい傾向にあります。現地住民と観光客の視点をどちらも持ち、両者の間を受け持ってすれ違いを埋める提案ができる観光人材の育成が求められています。

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先生情報 / 大学情報

東海大学 観光学部 観光学科 准教授 黒崎 岳大 先生

東海大学 観光学部 観光学科 准教授 黒崎 岳大 先生

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観光学、文化人類学、国際関係学

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研究では、さまざまな分野が関わり合いながら新たな視点を生み出しています。だからこそ「自分にはこのテーマしかない」と視点を狭めず、ほかの分野の人とも接してみましょう。学内でも学外でも経験を増やすことで、あなた自身の世界や、学問の可能性が広がっていきます。また、興味のあることには高校時代からどんどん挑戦していいと思います。「次はどうすればいいのだろう」と思ったら大学の教員を活用してみましょう。多くのアドバイスや人脈を得られるので、進学後はぜひ積極的に相談してほしいです。

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