沙漠を緑化! 乾燥地の植林技術で地球温暖化を防ぐ

地球の約40%は乾燥地
植林による緑化は有効な温暖化対策ですが、沙漠などの乾燥地は森林が形成されにくいため、これまで緑化の対象として研究者の間ですらあまり注目されてきませんでした。日本や熱帯の森と比べ、乾燥地の木は背が低く、炭素の固定量も多くありません。しかし、乾燥地は地球の陸地面積の約40%を占めているため、仮に大規模に緑化できれば、温暖化の緩和に大きく貢献できると考えられます。そこで、乾燥地における植林技術の研究開発が進められています。
ドリルと爆薬で
西オーストラリアにあるレオノラという町は、1年間に日本の5分の1から10分の1程度の雨しか降らない乾燥地です。ただでさえ雨が少ないのに、この地域は地面の15 cm~20 cm下にハードパンと呼ばれる、コンクリートみたいに硬く厚い土の層があるため、木は根を張れず大きく育つことができません。そこで、ドリルと爆薬を使ってハードパンに十分な広さの穴を開けることで、背の高くなる木を植えても枯れなくなりました。
植林は一定の区画ごとに行い、区画の約4分の1の面積で、なおかつわずかな傾斜で低くなっている場所に植えます。降った雨水はハードパンのせいで全ては土に浸み込まないので、残りの4分の3の面積分の雨水が地面を流れて植林した場所に集まります。この仕組み(ウォーターハーベスティング)で雨の不足分を補います。
こうして植林された木々は順調に育ち、植林の過程で重機などから排出された二酸化炭素量の20倍以上に相当する炭素を固定します。また成長した木をバイオマス燃料などへ利用することも検討されています。
植林は塩害対策にも
南西オーストラリアの沿岸部ではうどんに最適な小麦などが生産されていますが、農地の塩害問題が深刻になりつつあります。森を伐採して農地にしたことが原因であるため、農地の一部を森に戻せば解決できますが、そうすると農家の収益が圧迫されてしまいます。これを避ける方法として、塩害耐性のある樹種を見つけ出し、塩害地に植林する試験も行われています。
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東北農林専門職大学 農林業経営学部 森林業経営学科 准教授 菅沼 秀樹 先生
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