その一歩を後押しする! 災害時の避難を支えるアプリ・VR・AI

「自分は大丈夫」を解消
災害時に避難情報が出たとき、あなたはすぐに避難するでしょうか。実際には、避難せずに様子を見る人も少なくありません。その背景には、危機が迫っていても、「自分は大丈夫だ」と受け止めてしまう心理が働くことがあります。
近年の避難情報は、逃げ遅れを減らすために、市町村から地域や災害リスクに応じて提供されており、自分が避難対象かどうかの確認がしやすくなっています。しかし、情報を出すだけで人が必ず行動するとは限りません。災害を自分ごととして受け止め、避難行動につなげるには、社会心理学的な視点からの検証が重要です。
支援が必要な人もサポート
人々の危機管理意識を高め、避難行動を促すために、アプリやVRといった技術が活用されています。避難訓練アプリでは、津波の浸水想定と自分の位置情報を同時に確認でき、実感を伴った訓練が可能になります。VRでは、大地震の揺れや災害時の状況を疑似体験し、とるべき行動を考えられます。
また、支援が必要な人の避難も、情報技術で支えることができます。例えば、弱視の人にはスマホのカメラ機能や拡大表示を活用して見え方を補助する仕組みが、全盲の人には避難情報を音声で伝える仕組みが役立ちます。最新のテクノロジーをどう活用するかは、一人でも多くの命を守ることにつながります。
AIを正しく使うには
そして今、防災情報の整理や避難行動の支援に、生成AIを活用しようとする動きも出てきています。AIは身近な存在となり、中立的に判断してくれるものだと受け止められやすいため、「AIが言うなら従う」という人が増える可能性もあります。しかし、AIの判断をそのままうのみにしてよいわけではありません。
生成AIは、大量のデータを基に、次に来る可能性の高い言葉を予測し、多様な表現パターンを組み合わせて答えています。そのため、間違った内容を自信ありげに示すことがあります。AIの特性と限界を正しく理解し、人間の判断と組み合わせて使うことで、初めて防災に役立つ道具となるのです。
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関西国際大学 情報学部 情報デザイン学科 講師 河田 慈人 先生
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