誰だって移動する! 自分にフィットした移動が成長のカギに

海外移住する人たち
「移民」という言葉を聞くと、貧困や戦争から逃れるため、あるいはより良い生活や夢を求めて外国へ移住する人々を思い浮かべるかもしれません。しかし実際には、「移民」の形は多様です。例えば、先進国出身者が留学や移住を通して、豊かな国から別の豊かな国へ移動する場合もあります。こうした人々は、自己研鑽やスキル向上、自分らしい生き方を求めて自発的に移動することが多く、「ライフスタイル移民」と呼ばれます。多くの日本人も海外へ移動していますが、経済的に比較的恵まれた環境にありながら、なぜ新たな場所を求めるのでしょうか。
見たい世界がある
人は昔から移動を続けてきましたが、移動先の国外で置かれる環境は時代によって大きく異なります。例えば明治時代に海外へ渡った日本人の中には、人種差別を受けたり、移住先での国籍取得や異人種間の結婚を認められなかったりする人もいました。長い船旅を経て異国へ渡っても、現地の状況が事前情報と異なり、簡単には帰国できない場合もありました。現在では交通手段が発達し、海外への移動は以前より容易になっています。またインターネットやSNS、生成AIの発達により、実際に移動しなくても海外の情報や文化に触れられる時代となりました。それでも人々が時間や労力をかけて移動するのは、現地で人と交流し、自分とは異なる価値観に触れることで、新たな世界の見方を得られるからだと考えられます。
「他」を知り、共生をめざす
日本から海外に移動した人たちは、日本に住む日本人以上に日本への思いが強いことが調査や研究でわかりました。日本ではない土地で暮らしながら、自分の目で日本と海外を比較することで、双方の良し悪しが見えて、自分のルーツへの評価が明確で客観的になることがあります。そして、より広い視野で他の文化を受け入れられるようになります。このように実際に国外へ渡った人々の過去と現在を比較することが、自分の国である日本を見直すきっかけになり、他文化との共生の実現にもつながると期待されます。
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