ジェットエンジン材料を長く使うため、自然の摂理を学び工夫する

ジェットエンジン材料を長く使うため、自然の摂理を学び工夫する

ジェットエンジンに適した材料は?

飛行機のジェットエンジンは、油を燃やしたときに生じるエネルギーを推進力にして機体を飛ばします。エンジン内の温度が高いほどエネルギーは大きくなり、飛行機の速度が上がります。ジェットエンジンの場合は1500度以上の非常に高い温度に耐えられる構造材料が必要ですが、1種類の金属だけでは耐えられません。そのため世界各国で、強度が高いニッケルをベースにした耐熱合金が開発されています。
ただしニッケルの耐熱合金だけでは、高温に耐えきれないケースがあります。さらに丈夫にするため、熱を遮る特性があるセラミックスでコーティングする試みも始まりました。セラミックスは、そのままではほとんどの金属とうまく結びつきません。耐熱合金とセラミックスを原子レベルで結合させた、より性能の高い遮熱コーティング剤を開発しようと、研究が進められています。

耐久性をチェック

研究では開発した材料の耐久性を確かめることも重要です。ジェットエンジンは短時間だけ高温に耐えられればいい、というわけではありません。特に民間の航空機の場合、エンジンは最低でも1カ月、可能ならば10年使える状態であってほしい、というニーズがあります。材料の寿命に加え、安全に使える期間を延ばすための方法がわかっていれば、メンテナンスなどに役立ちます。

使用時の状況を再現

そこで、材料の寿命を分析するために専用の試験機も開発されています。試験機内では、温度、熱の加え方、冷却速度、回転による遠心力などが、ジェットエンジン使用時と同じように再現されます。使用時に材料がどう変化するのかを探るだけでなく、熱を加える速度を変えるなどさまざまな条件を試せます。試験機を用いることで、耐久性を保つための各材料の適切な形状や熱の加え方などが検証でき、特定の条件を守って運用すれば材料の寿命が延ばせることが証明されました。試験結果を基に、材料の寿命を推定する技術を確立しようと研究が続いています。

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先生情報 / 大学情報

新潟工科大学 工学部 工学科 機械システム学系 信頼性デザイン研究室 教授 岡崎 正和 先生

新潟工科大学 工学部 工学科 機械システム学系 信頼性デザイン研究室 教授 岡崎 正和 先生

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材料力学、高温材料強度学、環境保全

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メッセージ

「わからない」は人類にとっての宝です。人間が持っている知識はごく一部で、世界の謎の0.1%にも満たないでしょう。だからこそ疑問そのものを発見することが、私のような自然科学者にとっての喜びになっています。疑問を多角的な視点で探る試みが、人類の発展につながってきたと感じています。この喜びをぜひ体験してほしいです。何事に対しても「なんで?」と疑問を持っていれば、大学での学びは充実します。また、数学や英語はどの分野でも大事なので、しっかり勉強しておいてほしいです。

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