事故はなぜ起こる? 業界のシステムやヒューマンエラーに迫る

「ヒューマンエラー」は不可避
原子力発電所の事故から航空・鉄道の事故、車の交通事故、仕事中の労働事故まで、規模は違えど事故は日常的に発生しています。そういった事故の多くは、「ヒューマンエラー」という人間のミスによって引き起こされています。そして人間である以上、ヒューマンエラーをゼロにすることは不可能です。ヒューマンエラーが起こっても、それを事故につなげないための対策が必要なのです。
業界ごとにミスの傾向がある
それぞれの業界によって起こりやすいミスも存在します。例えば航空業界の場合は、ほとんどの事故が「コミュニケーションエラー」によって発生するという特徴があります。コミュニケーションエラーとは、現場での連絡が不足していたり、その連絡が誤った形で伝わったりすることで生まれるミスのことです。最近では、アメリカの空港で飛行機が着陸する際、空港を走っていた車と衝突し、パイロットが亡くなるという事故が発生しました。こちらは管制官から無線で指示が出ていたものの、車の運転手が自身への指示だと判断できず衝突してしまったことが原因だと判明しています。
仕組みを改善するには
事故が起こった場合、従来の仕組みを見直して、より良い仕組みを再検討することが理想です。とはいえ、仕組みを変えるために飛行機や鉄道を長期にわたって止めるわけにはいきません。大勢の人が利用する交通機関であれば、現状の仕組みのままでも動かす必要があるからです。また、改善策として「こうすればいい」と出されたアイデアが、実は過去に出されて修正されたアイデアだったということもあり得ます。仕組みを見直す際は、過去の事例を十分に検討し直す必要があるのです。仕組みを変えることは決して簡単ではありませんが、今の仕組みが果たして最適なのか、より良い仕組みはないか、ということは常に考え続けなければいけません。
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福井県立大学 経済学部 経営学科 教授 藤野 秀則 先生
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