「普通の学校」が危ない? 危機の対応力を左右するレジリエンス

さまざまな変化を迫られる学校
学校は常に変化にさらされています。毎年クラスや担任の教師が替わり、学習指導要領も改訂され、社会から求められる役割も変わります。近年では、コロナ禍や教員不足、いじめなどの問題も起きています。こうした変化や危機に、学校はどう対応すればよいのでしょうか。
注目されるのが「レジリエンス」という考え方です。もともとは、ゴムボールのように押されても元に戻る「復元力」を意味する言葉で、災害からの復興や個人が困難を乗り越える力など、さまざまな分野で使われています。学校経営でも、変化に適応して成長していける学校の条件を探るために活用されています。
普段の「余白」がカギ
一見、問題がない学校ほど、危機への備えが弱い場合があります。課題が明確な学校では教師が共通の目的を持って動いていますが、「何とかなっている」学校は、危機感を持ちにくいからです。コロナ禍でも、オンライン授業にすぐ切り替えられた学校とそうでない学校がありました。その違いを生んだのが、日ごろの教師同士のコミュニケーションでした。
レジリエンスは「何か起きたときに頑張る力」だけを意味しません。何もないときでも、いざというときに力を発揮するための「余白」をどれだけ持てるかを重視します。教師同士が気軽に相談できることや、失敗を許して挑戦できる空気も大切です。普段は無駄にも見える余白こそが、危機に強い学校を支えているのです。
レジリエンスの根幹は
学校のレジリエンスは、学校だけで生まれるものではありません。子どもたちの学びや生活は、多様な人や組織との関係の中で成り立っています。大切なのは、危機後に急に連携するのではなく、普段から「この子に何が起きているのか」「今、何を優先すべきか」を共に考えられる関係です。
レジリエンスとはただ元に戻る力ではありません。予期しない出来事の中で、関係者が状況を共有し、意味を捉え直し、必要に応じて支援を変えていく力です。日常の声掛けや相談が、困難な場面で学校と地域が協働する土台になります。
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福知山公立大学 地域経営学部 地域経営学科 准教授 福畠 真治 先生
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