アフリカ農民が気候変動の災害に対応するには? ザンビアの場合

アフリカ農民が気候変動の災害に対応するには? ザンビアの場合

天災から立ち直る「レジリアンス」

ザンビア共和国はアフリカ南部にある農業国で、雨水を利用した天水(てんすい)農業が中心であるため、干ばつや豪雨といった自然災害に生活が大きく左右されます。このような地域では、人間社会と生態系が自然災害によるショックから回復する力「レジリアンス」を高めて、生産と消費の営みを持続可能なものにすることが求められます。

食料生産、家計収入を分析

気候変動がザンビアの農村地帯にどんな影響を及ぼすのか、またレジリアンスに必要なものは何かを調べた研究があります。ショックの発生から回復までのプロセスについて、食料の生産・消費、家計収入、人々の健康状態などが調査されました。レジリアンスを「回復までの時間」と捉えてデータを分析したところ、農業以外の収入がある世帯や、親族や友人に助けてもらえるネットワークを持つ人は回復が早い、つまりレジリアンスが高いことがわかりました。災害が起きてからの公的な支援の仕組みは大切ですが、平時から農業以外の就労の場や、困ったときに助け合える社会的ネットワークをつくることも重要であると言えます。
食料品が買えないなど食料へのアクセスもまたレジリアンスに影響します。アフリカの大きな課題である「食と栄養の安全保障」を実現するには、食料の生産に加え、安定した価格での流通、貧困と栄養不良の改善など、トータルで持続可能な食料システムを考えることが必要です。

経済学の観点で解決策を

環境資源経済学は、環境と資源の問題を解決するため、経済学の理論や方法でデータを収集・分析する学問であり、農業経済学や食料経済学などと深く結びついています。
温暖化による気候変動は地球規模で起きている問題です。その原因は人間の生活や経済活動にあり、決して途上国だけの問題ではありません。環境に負荷をかけない資源の利用など、先進国の当事者として私たちが持続可能性を高める方法を考えることもまた重要な使命です。

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先生情報 / 大学情報

東北公益文科大学 国際学部 国際コミュニケーション学科 教授(学部長) 梅津 千恵子 先生

東北公益文科大学 国際学部 国際コミュニケーション学科 教授(学部長) 梅津 千恵子 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

環境資源経済学、農業経済学、開発経済学

先生が目指すSDGs

メッセージ

私は大学で生物学を学んだ後、青年海外協力隊の経験から国際社会特に開発途上国の持続可能性について勉強したいと思い、国際関係学、環境資源経済学、開発経済学を学びました。環境だけ、経済だけ、と視野を狭めず、広く学んだ経験が研究にとても役立っています。2026年にスタートした本学の国際学部でも多文化共生を推進する語学力、コミュニケーション力、行動力を備えた人材を育てるため、海外留学を含め幅広い学びを用意しています。地域社会と国際社会の問題に興味があるなら、ぜひ持続可能な発展について一緒に考えましょう。

先生への質問

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東北公益文科大学に関心を持ったあなたは

東北公益文科大学は、2026年4月に公立化しました。
公益学部公益学科は経済・経営、政策、地域福祉、観光・まちづくり、メディア情報の5つの専門コースに加え、社会福祉士養成課程を設置し、地域や社会の課題に取り組む人材の育成を目標としています。1つのコースを軸足に他コースの専門科目も幅広く学ぶことが可能です。
さらに、2026年4月開設の国際学部国際コミュニケーション学科(コースはなし)では、英語学・文学/多文化理解/国際社会の3領域を分野横断的に学び、多文化共生社会に必要な力を身につけます。