投資の世界が変わる? 企業分析の新視点をつくるデータベース

投資の世界が変わる? 企業分析の新視点をつくるデータベース

企業の開示情報を分析するには

企業は、有価証券報告書などの決算資料で経営状況の情報開示をすることが法律で義務付けられています。株主、投資家が投資の判断材料とするためです。こうした情報を解析することで、経営や経済、投資などに関する分析や研究を行うことができます。
しかし企業情報には、数字で表現できる形式の決まった情報(構造化された情報)だけでなく、役員の経歴や配当の方針など、文字情報もあります。文章の形式や内容は企業に任されており、企業ごとにばらつきがあります。形式の決まった情報はデータベース化が簡単にできますが、文字情報など構造化されていない情報は利用しにくく、有効活用されていない現状があります。

文字情報を構造化

そこで、非構造化データを構造化して、データベースを構築することや、データサイエンスを用いて企業情報をより詳しく分析する研究が行われています。
例えば「配当政策」です。これは企業が利益を株主にどのように分配するかという方針のことで、有価証券報告書に記載が義務付けられています。ただし、配当比率の目標値については、記載する企業、していない企業などばらつきがあります。これを構造化して、たくさんの企業の配当政策のデータベースを構築し、ほかのデータとも関連させながら分析することで、記載内容の違いによって企業にどんなメリット・デメリットがあるかなどを知ることができます。

データベースが革新をもたらす

企業の開示情報には、構造化されていないものがまだたくさんあります。すでに、そうした情報を構造化してデータベースをつくるソフトウエアも開発されており、研究者や投資関連の機関が、非構造化情報のデータベースを自由に構築して研究や投資に役立てています。
このような研究が進み、まだあまり活用されていない情報も分析に使うことができれば、企業活動に対する新たな視点が増え、企業の活動や投資の世界に革新をもたらす可能性があると期待されています。

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先生情報 / 大学情報

一橋大学 商学部  准教授 髙須 悠介 先生

一橋大学 商学部 准教授 髙須 悠介 先生

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経営学

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メッセージ

経営学を選んだ後でマーケティングの面白さに気づいたとしても、進路を変えることは可能です。しかし、後で工学をやりたいと思っても、経営学部から進路を変えるのは大変ですから、自分は何が好きか、ある程度は考えておきましょう。しっかりとした目標がなくても、大学で積極的にいろいろなことを経験すれば、そこから道が見つかります。私は「お金が好きだから商学部かな」という漠然とした動機で選びましたが、大学では主体的、積極的に活動しました。それが今の仕事につながっていると思います。

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一橋大学の大きな特色として、まず第1に挙げられるのは、我が国で最も伝統のある社会科学の総合大学として、常に学界をリードしてきたという長い歴史と実績、並びにこの伝統を受け継ぎ、人文科学を含む広い分野で、新しい問題領域の開拓と解明を推進する豊富な教授陣に恵まれていることです。第2は、商学部・経済学部・法学部・社会学部の垣根が低く、学生は各学部の開設科目を自由に履修することができます。また、10人から15人程度の少人数で行われているゼミナール制度(必修)を核とする少数精鋭教育も本学の特色のひとつです。