対象者のモチベーションってリハビリテーションに影響しますか?

モチベーションと治療効果の間に行動がある
スポーツや勉強では、「モチベーションがある人ほど成果が出る」と考えられています。では、病気やけがから回復するためのリハビリテーション医療でも同じでしょうか。患者のモチベーションと治療効果(日常生活の自立度)を調べたところ、必ずしも関係があるとは言えないことがわかりました。
リハビリテーションへのモチベーションが高くても、それが実際の行動につながるとは限らず、「モチベーションがある=回復する」という単純な関係ではありません。この結果から注目されるようになったのが、モチベーションと治療効果の間にある「活動」です。
活動量、行動の理由を分析
現在は、回復につながる活動も含めて、有効なリハビリテーション医療の在り方を調べる研究が進められています。例えば、患者が日常生活の中でどれだけ体を動かしているのかを測定し、その活動量と回復の因果関係を分析します。また、目標の設定や、家族と医療者からの励まし、成功体験が、患者の行動を後押しする要因になることもわかってきました。なぜ同じような治療を受けても結果に差が生まれるのか、という問題を科学的に解明しようとしています。
リハビリテーション医療は患者が動いて成り立つ
リハビリテーション科で実施する医療には、ほかの医療にはない特徴があります。例えば、内科で用いる治療手段としては服薬などがありますし、外科では手術などが用いられます。では、リハビリテーション医療ではどうでしょうか? リハビリテーション科では患者自身の活動を用いて治療しています。つまり、患者が自ら体を動かして初めて成り立つ医療であり、患者の心理や行動が治療結果に大きく影響するのです。
患者が自ら活動を行いたいと思えるにはどうしたら良いのか? リハビリテーションに対するモチベーションの研究成果を積み重ね、広く共有されれば、一人一人に寄り添いつつ効率的なリハビリテーション医療が実現できるでしょう。
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藤田医科大学 保健衛生学部 リハビリテーション学科 臨床療法科学分野 講師 吉田 太樹 先生
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