男女特有の健康課題を解決! リハビリだけじゃない理学療法士の仕事

女性ならではの健康リスク
男女が抱える健康課題には違いがあります。例えば、女性は骨盤内に子宮や卵巣がある、尿道が短い、出産で骨盤底筋が緩むなど、尿失禁トラブルを引き起こしやすいです。また、子宮やぼうこうなどの臓器が膣(ちつ)から出てきてしまう「骨盤臓器脱」も引き起こします。このリスクは、女性特有のものです。筋トレをする、若い頃から姿勢を正すといった予防策がありますが、日本ではこの分野の理学療法は保険適用外となることもあり、広く知られていないのが現状です。
性によって異なる健康課題
健康づくりを考える際は、男性、女性特有の課題に目を向けることも大切です。現代では性別で特定の役割が強いられることは減ってきましたが、男性には安定した稼ぎがなければ結婚しづらいなどといった価値観が、女性には結婚出産を機にケアの役割を担わされる傾向などがまだ根強く残っています。
男性は女性より私的なコミュニティを持ちづらい傾向があり、定年退職後に家から出なくなったことで健康を害する人がいます。また、仕事一筋で自炊習慣を身につけられず、健康を損なってしまう高齢男性もいます。これらを男性特有の課題として捉え、介護予防プログラムを開催している地域もあります。一方、ケアの役割を担わされることで自分の健康を後回しにしてしまう女性がいることは、女性の健康を考える上で重要です。
広がる理学療法士の役割
男女特有の健康を考えるウィメンズヘルス・メンズヘルスは、海外で理学療法士も扱う領域ですが、日本は制度の違いもあり、患者が直接、理学療法士に相談できる環境は少ないです。しかし、日本でもウィメンズヘルス・メンズヘルスに対する理学療法士の関心は高まっており、2025年度には研究会が学会に格上げされました。
理学療法士の仕事は、病気やケガ後のリハビリだけではありません。法制度の改革が必要なものもありますが、理学療法士が男女それぞれの健康づくりや介護予防に関わるようになれば、人々がもっと手軽に健康づくりに取り組めるようになるでしょう。
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