日本人は投資に消極的? 「家計」の実態を調査する

お金にまつわる選択をつかむ
コンビニでの買い物から将来のための貯金まで、私たちは日々金銭にまつわる選択をしています。こうした各家庭の金銭の流れに関する意思決定が「家計の金融行動」です。日本の家計は、他国と比べて株式投資が少ないという特徴があります。とはいえ、現金のまま家に置くのか、銀行に預けるのか、それとも株を買うのか、といった家計の動きを正確につかむことは簡単ではなく、金融や経済学においても、重要な研究テーマの一つになっています。
データが映し出す投資行動は
現在、日本政府は、個人が株式などに投資しやすくするように、NISAという制度を整備しています。若い世代を中心に利用者は増加しているものの、まだ全体の半分までいってません。こうした実態は、統計データを用いることで明らかにできます。
例えば、大規模なアンケートデータの分析もその一環です。年代、職業、教育、考え方など、さまざまな要素別に傾向を調べていくと、資産に余裕がある層や、高等教育を受けた人ほど投資に積極的であるという傾向が見えてきました。一方で若い世代は、NISAへの関心が高いものの、実際に投資を行う人はまだ少ないこともわかっています。
多様な視点で家計をとらえる
このように、家計の金融行動には個人の特性や経済政策をはじめ、複雑な要素が絡みます。とらえどころが難しいため、さまざまな学問や手法を組み合わせて分析する必要があります。前述のようなデータを扱う計量経済学だけでなく、個人の選択を考えるミクロ経済学、景気の影響を見るマクロ経済学、そして投資する心理を探る行動経済学と、多様な視点が必要です。
政府が進める投資促進の経済政策が、国民にどの程度受け入れられ、実際に行動をどう変えたのかを考える上でも、こうした視点が有効です。人々の金銭に関する行動を読み解き、より良い社会や政策のあり方に生かしていくことも、経済や金銭を研究する大切な意義なのです。
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