柔道整復師養成教育を変える「ハイブリッド授業」への挑戦

複数資格を目指す学生の現実
柔道整復師を養成する大学の多くは、教員免許やアスレティックトレーナー受験資格など、複数の資格を同時に取得できるカリキュラムを設けています。多くの学生は、柔道整復師の資格に加えて他の専門資格も取得したいという希望を持って入学します。しかし、資格取得には多くの単位が必要で、学修負担が大きいため、途中で柔道整復師以外の資格取得を諦めてしまう学生も少なくありません。これは、学生の将来の可能性を狭めるだけでなく、教員免許やアスレティックトレーナー資格を有する柔道整復師として、多様な分野で活躍できる人材が十分に育たない要因にもなっています。こうした課題を解決するには、学修負担を軽減し、限られた時間で効率的に学べる新たな教育方法の導入が求められています。
学修効率を高めるハイブリッド型
この課題を解決するため、柔道整復師養成教育では、対面とオンラインを組み合わせた「ハイブリッド型教育」の導入が注目されています。本研究では、養成大学における資格取得の状況や必要単位数を調査し、教員および学生を対象にオンライン授業に適した科目を検討しました。その結果、基礎分野や専門基礎分野はオンラインに、実技を伴う専門分野は対面授業に適している傾向が示されました。これらの結果から、教育効果を保ちながら学修負担を軽減するためには、科目の特性に応じたハイブリッド型教育の導入が学修効率の向上に有効であると考えられます。
社会人にも開かれる学びへ
この研究は、現役学生の負担軽減だけでなく、社会人の学び直し(リカレント教育)にも応用できます。遠隔地に住む人や働きながら学ぶ人が、質の高い柔道整復師養成教育を受けられる環境が整えば、専門職教育の新たな発展が期待されます。今後は、教員と学生がオンライン授業に適していると判断した科目から導入を進め、教育効果を実証的に検証していくことが重要です。伝統的な医療資格に最新の教育技術を融合させる、この挑戦的な研究に注目が集まっています。
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帝京大学 医療技術学部 柔道整復学科 助教 二連木 巧 先生
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