不器用で片付けない! 発達障害のある子どもたちに必要な支援とは

力の加減に課題
発達障害のある子どもは、集団になじみにくい、落ち着きがないといった行動が見られがちです。「心の問題」としてとらえられがちですが、実際には「体の使い方」に課題がある場合も多いことがわかってきました。例えば、キャッチボールで相手のすぐそばから思い切りボールを投げてしまうのは、配慮が足りないのではなく、力の加減や動作のコントロールが難しいために起きている可能性があるのです。
「動ける」と「体を使える」は違う
発達障害のある子どもたちが体をうまく使えないのは、常に体が緊張した状態にあり、力を抜くことが苦手だからだと考えられます。そのため、動作が硬く、「乱暴」に見えてしまうのです。一見スムーズに動けていても、実はうまく調整できていない場合もあります。例えば、よく動き回る子どもも、体が勝手に動いてしまっているだけで、意図して体をコントロールできてはいないのです。
特に、発達障害のある子どもたちは力が入りすぎてしまうような状態が散見されます。そこで、意図的にゆっくり動く活動や、力を抜いたり入れたりする活動を取り入れることにより、自分自身の体が動いているという実感が持てるような取り組みが考案されています。
原因の見極めを形式知に
発達障害児は「困った子」と見られがちですが、「適切なやり方をまだ知らない子」ととらえ直すことが、効果的な支援への第一歩になります。いま困っている、また将来社会で困るのは、子ども自身です。その子が何に困っているのか、なぜそれが起きているのかを観察して見極め、原因に合わせた支援を行うことが必要です。ただし、その見極めは観察者個人の経験とスキルに依存しているのが現状です。経験の少ない教員や保護者も確実な見極めができるように、形式知にしていくことも重要なテーマです。
さらに大切なのは、特定の子どもだけを対象にするのではなく、子どもの環境全体を整える視点です。遊びや日常活動の中に工夫を取り入れて、誰もが自然に体を動かし、学べる環境づくりが求められています。
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長野大学 社会福祉学部 教授 丹野 傑史 先生
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