病気のサインを見つける! ~臨床検査技師の多様性~

動脈硬化や糖尿病を予防
2024年の日本人の死因の1位から4位は上から、がん、心疾患、老衰、脳血管疾患です。このうち、心疾患と脳血管疾患のリスクを引き上げる要因に、動脈硬化や糖尿病が挙げられます。動脈硬化や糖尿病の予防には、魚に多く含まれる不飽和脂肪酸などがよいと言われていますが、実は私たちの体の中でも動脈硬化や糖尿病を抑える働きを持つ物質が作られています。それが、脂肪細胞が作り出す、長寿ホルモンとも言われる「アディポネクチン」です。
アディポネクチンはまだ不明な点が多い
脂肪細胞というと、脂肪をため込むといったあまりよくないイメージがあるかもしれません。しかし、生命維持のためにエネルギーの貯蔵が重要なのはもちろんのこと、脂肪細胞には、アディポネクチンなどのアディポサイトカインと呼ばれる体の調節に必要な生理活性物質を分泌する機能があることがわかってきています。
アディポネクチンは、動脈硬化の原因となる、血中の悪玉コレステロールが血管壁に蓄積されるのを防ぐほか、インスリンの作用を高めて血糖値を下げるといった働きをしています。もっとも、アディポネクチンのこうした働きのメカニズムはまだよくわかっていません。メカニズム解明を進めるとともに、健康を維持するためにどうすればアディポネクチンを増加させられるかが模索されています。
臨床検査技師の多様性
臨床検査技師は、医療の始まりである、「病気のサイン」を見つけています。病気によってサインの種類は多種多様です。そのため、さまざまな科学技術を駆使してサインを見落とさないように、「なぜこのようなサインが出ているのか?」「これは本当に病気のサインなのか?」など、考察しながら検査を実施しています。
検査を実施する上で身につけた知識と技術は、医療機関以外にも製薬・治験業界、食品業界そして研究者などに生かすことができ、さまざまなフィールドにチャレンジできるのもこの学問の魅力の一つです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
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