「感動」はどうつくる? 空間と人とを考えるインテリアデザイン

「感動」はどうつくる? 空間と人とを考えるインテリアデザイン

機能的で使いやすい、でも美しいデザイン

インテリアデザインというと、家具や色合いなど表面的に空間をきれいに整える仕事と思われますが、実はそれだけでなく、建築の内部空間において、人がどのように感じ、どう過ごすのかを考え、「人と空間の関係」を動線計画から設計することが重要な役割です。見た目の美しさはもちろん、使いやすさや居心地のよさ、動きやすさといった要素まで考慮し、空間全体をデザインします。この考え方の一つが、「ホスピタリティデザイン」です。

場によって異なる「快適さ」

ホスピタリティデザインとは、その空間を利用する人の気持ちに寄り添い、「快適さ」を形にするデザインです。ただし、快適さのデザインは建物の用途によって大きく異なります。
例えば高齢者施設では、利用する高齢者に「孤立感を抱かせないこと」が快適さにつながる大切な要素です。地域に関係するモチーフや素材を取り入れて地元とのつながりを感じられるようにし、派手ではなく懐かしさや安心を感じるデザインをめざします。また反対にホテルのようなラグジュアリー空間では、利用者は「非日常の特別感」を求めてやって来ます。上質な素材に囲まれた柔らかな光のなかで、ときめくような寛ぎのデザインが必要です。
このように、それぞれの空間での「快適さ」のデザインは異なりますが、その空間で過ごす人の気持ちをくみ取り、利用者の特性に合った心地よさを設計していくことが重要です。

新しい価値を生み出す空間づくり

空間は、ただ便利で使いやすければよいわけではありません。そこにいる人が安心したり、ワクワクを覚えたり、人とつながれたりすることで、その場所は特別な意味を持つようになります。インテリアデザインとは、人の心に働きかけながら、日常に新たな価値や感動を生み出すものなのです。
そのようなインテリアデザインの力によって、老朽化した施設を生まれ変わらせ社会へ還元してゆく空間づくりこそ、これからの社会に求められています。

※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。

※夢ナビ講義の内容に関するお問い合わせには対応しておりません。

先生情報 / 大学情報

名古屋造形大学 造形学部 空間作法領域 教授 溝口 周子 先生

名古屋造形大学 造形学部 空間作法領域 教授 溝口 周子 先生

興味が湧いてきたら、この学問がオススメ!

建築学、造形学、デザイン学

先生が目指すSDGs

メッセージ

インテリアデザインは、自分がつくった空間が多くの人の目に触れ、長い時間そこに存在し続ける責任ある仕事です。10年、20年と人々に使われ、その場所で過ごす人に喜びや心地よさを届けられる点に、大きなやりがいがあります。完成に至るまでには何度も悩み推敲しながら、自分の考えを形にするための努力やこだわりが必要です。その分、完成したときの達成感や喜びは非常に大きなものになります。あきらめずにコツコツと積み重ねる先に、大きな喜びと満足感があることをぜひ実感してください。

先生への質問

  • 先生の学問へのきっかけは?
  • 先輩たちはどんな仕事に携わっているの?

名古屋造形大学に関心を持ったあなたは

美術、マンガ、イラスト、建築、インテリア、映像、メディアを探求!!
名古屋造形大学は知性と感性を磨く、創造力豊かな人材を育成します。既存の美術系大学の枠組みにとらわれない多彩な領域編成で、美術・デザインのさまざまなジャンルを網羅しています。そのため、互いに影響を受けながら「ともに学び、ともに育つ」ことのできる環境です。
名城公園駅の真上にある通学に便利なキャンパスは、2022年4月に完成したばかりの都市型4階建て。学びと創造の新しい校舎で、あなたの能力と可能性を最大限に伸ばしましょう。