「ポジティブ心理学×看護学」で看護の喜びを探る!

幸せを科学的に解き明かす
「ポジティブ心理学」は、「幸せに生きること」を科学的に研究する学問として、2000年頃から始まった比較的新しい分野です。従来の心理学は、心の病気や問題行動を解決するために不安や怒り、悲しみなど、主にネガティブな心の状態を追究して発展してきました。一方、ポジティブ心理学は、喜び・愛・感謝・興味・やすらぎなど、ポジティブ感情に注目して、個人やコミュニティが幸せになる方法を考えるところが大きな特徴です。
ポジティブ感情がもたらすもの
さまざまな研究から、ポジティブ感情は思考や行動の幅を広げ、その結果として自信、モチベーション、レジリエンス(心の回復力)、心身の健康、新たな知識・スキル、豊かな人間関係など、幸せに生きるために長期的に役立つもの(リソース)の形成をうながすと考えられています。これを「拡張形成理論」といいます。
この理論にもとづいた研究の1つに、「ポジティブ心理学×看護学」があります。研究では、病院の救急センターやICU(集中治療室)で働く看護師にインタビューをして、どんなときに「働く喜び」を感じるか、調査が進められています。
看護師が幸せに生きるために
この研究は、看護師自身が成長への原動力を獲得すること、看護師の喜びをつくりだす組織づくりに寄与すると期待されています。例えば、看護師自身が看護を振り返り、喜びと出会うことや、病院外に出て社会貢献ができる機会をつくることによって、仕事への意欲を高めることができるかもしれません。
看護師は医療に欠かせない存在ですが、その半面、責任やストレスの大きい仕事です。心身ともに元気に働ける環境づくりや、離職の予防、そして看護師の幸せな人生の実現を大きな目的として、看護師のメンタルに関する研究が、引き続き進められています。
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