栄養教諭が力を発揮するには

栄養教諭が力を発揮するには

新しい専門職「栄養教諭」とは

栄養教諭は、2005年に食育基本法とともに制度化された専門職で、子どもの食と健康を支える役割を担います。学校給食の管理だけでなく、食を通じて健康的な生活習慣を身につける力を育てたり、年中行事などの食文化などを伝えたりと仕事は多岐にわたります。社会の変化に伴い、子どもを取り巻く食の環境は大きく変化しています。肥満や生活習慣病のリスクのある子どもがいる一方で、痩せや栄養不足が問題となるケースもあります。

個別的な相談指導と現状

「食育」と言っても、給食や授業での教育だけではありません。子ども一人一人の食の課題に向き合う「個別的な相談指導」という重要な仕事もあります。肥満や痩せ、食物アレルギーや偏食など、食と健康に関わる課題を抱える子どもは少なくありません。個別的な相談指導では、子どもの食習慣や食事内容、生活習慣、運動習慣などを調べて課題の背景を把握します。その上で食事内容の調整、調理方法の工夫、生活リズムの見直しなど、子ども自身が続けられる方法を検討し、行動目標を立てて生活改善をサポートします。これらの支援は子どもの保護者だけでなく担任や養護教諭、時には医療機関とも連携しながら進められます。
一方で全国調査では、「個別的な相談指導をやりたいが、十分に実施できていない」と感じている栄養教諭が多いことも明らかになりました。業務の多忙さや学校の体制など、さまざまな要因で十分な時間を割けない現状があるのです。

環境整備の先にあるもの

そこで注目されるのが、栄養教諭が力を発揮できる環境づくりや専門性の向上です。栄養教諭の配置状況は自治体によって差があり、制度ができて約20年がたっても十分に活用されているとは言えない地域もあります。現場の実態を明らかにし、どのような仕組みや研修があれば個別的な相談指導が進めやすいのかを探ることも重要です。栄養教諭が専門職として十分に力を発揮することが、食を通じた子どもの未来を支えることにつながるため、研究も活発に行われています。

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神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 栄養学科 准教授 飯田 綾香 先生

神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部 栄養学科 准教授 飯田 綾香 先生

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食育・学校栄養教育、栄養学

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メッセージ

自分の心の中にある「好き」を起点に、世界を広げてみましょう。興味のあることをきっかけに、自分で調べてみたり人に聞いたりすることで、新たな発見や価値観との出会いがあります。ボランティアやアルバイトなど、人と接する経験もおすすめです。このような経験は、自分の「引き出し」を増やしてくれるでしょう。大学での学びや研究においては、その引き出しの多さが力になります。どんな経験も無駄にはなりません。ぜひ自分から、一歩を踏み出してみてください。

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