あなたのまちは、どんな「色」?

住民だから気づかない魅力
「あなたのまちの魅力は何ですか?」と聞くと、「特にないです」と答える人もいることでしょう。しかし、地域の人が当たり前だと思っていることが、外部から来た人にとっては新鮮に映ったり、素晴らしい資源に感じられたりすることはよくあります。
そのようなまちの資源と価値を明らかにして外部に伝えること、つまり「地域ブランディング」が、まちを活性化します。それにはまず地域住民が自分のまちの資源と価値に気づくことが必要です。
気づきを促す試みとして、「色彩」を活用したワークショップが開催されました。色彩は老若男女を問わず興味を引く身近な題材であり、小学生から70代までの幅広い住民が参加しました。
地域ならではの色と名前を考えてみる
ワークショップは、漁業や観光が盛んなまち、千葉県御宿町(おんじゅくまち)で、地域ならではの色と、その色の名称を考える内容で行われました。御宿町は古くから海女漁が盛んで、江戸時代には、当時スペイン領だったメキシコの船が遭難した際、海女などの地元民が乗員300人以上を救助したという歴史があります。また童謡『月の沙漠』の舞台でもあります。そのような背景もあり、「海女ブルー」「メキシコ太陽」「月の沙漠」など独自の12色の色名が、提案と投票により選ばれました。今後はその12色を使った土産グッズの開発、景観や空間デザインへの活用が期待されています。
シビックプライドで持続可能なまちへ
ワークショップによって、住民たちの意識に変化がありました。参加後にアンケートを取ってみると、大多数が前よりもまちに「愛着」「誇り」「共感」を覚えるようになったと回答しています。「愛着」「誇り」「共感」は、「シビックプライド(まちの誇り)」を醸成するものです。シビックプライドが醸成されると、地域資源の活用や保全をしようという意欲が根付き、「地域をもっと良くしたい」と考える住民やその活動が増えます。さらに発展して持続可能な観光まちづくりへとつながるのです。
※夢ナビ講義は各講師の見解にもとづく講義内容としてご理解ください。
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帝京大学 経済学部 観光経営学科 教授 平田 徳恵 先生
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