アイドル史に見るモテ要素の変化

アイドル史に見るモテ要素の変化

ジャニーズ好きとお笑い好きの恋愛傾向

あなたはイケメンの宝庫、ジャニーズタイプが好きですか、それとも話術で楽しませる芸人タイプが好きですか。Hey! Say! JUMPなど、ジャニーズの若い男の子たちはかわいい顔立ちで女性のハートを掴んでいます。一方、お笑い芸人を好む人は高い話術で自分をリードしてくれる男性についていきたいタイプの人ではないでしょうか。
しかし最近は、アイドルも“かわいい”・“かっこいい”だけではなくなりました。今やジャニーズアイドルもバラエティやお笑い番組に進出するように、時代は歌って踊れるイケメンから、しゃべって盛り上げられる人を求める方向にシフトしているのです。

“面白いヤツ”がモテる時代へ

過去に人気を博したアイドルを見ると、時代の求めたアイドル像の傾向が見えてきます。昭和35~40年生まれの大人の青春時代、1980年代には松田聖子の“ぶりっ子ブーム”が巻き起こっていました。この時代には女性らしさ、男性らしさが求められ、容姿が重視されました。
しかし現在は、容姿が良いだけでもてはやされる時代ではないのです。いま求められているのはコミュニケーション能力。突然ふられた話題に対して見事な返しをする。あるいは、当意即妙のツッコミや気の利いたボケができる人間が、今の時代の“人気者の資質”だと言えるのです。
この求められる資質の変化は、メディアの影響だと思われます。テレビでは毎日のようにお笑い芸人が活躍し、話で場を盛り上げる姿を目にするでしょう。そして一般市民の私たちにも同じ能力が求められるようになったのです。
こう聞いて、話をすることがあまり得意でない人は、自分はとても不利だと思うかもしれません。しかし、その必要はありません。軽快なトークよりも、誠実に人の話を「聞く」ことができるほうが、人と調和して生きていくことができます。そしてそれは、いまからでも身につけることができるのです。

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千葉大学 教育学部  教授 藤川 大祐 先生

千葉大学 教育学部 教授 藤川 大祐 先生

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メッセージ

大学は学ぶところです。多くの本を読み、教員やほかの学生と大いに議論し、学校や地域の現場に出てさまざまな体験をします。社会の急激な変化の中で教育にはたくさんの課題が突きつけられていますから、高い意欲をもつ人が教育を学び、社会に貢献してくださることを願っています。高い意欲をもつということは、例えば大学入学前から教育に関する本をたくさん読み、広い学問分野に関心をもって学校で教わる以上のことを自主的に学び、文章を書くなどの表現を豊富に行い、地域を活性化する活動に貢献しているということだと私は考えています。

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千葉大学は、他大学にないユニークな学部を含む全11学部を擁する総合大学です。学際的文理融合の精神のもとに、教育研究の高度化、産官学の連携推進、国際交流の拡充を進めています。近隣には放送大学、国立歴史民族博物館などがあり、各分野で共同研究が行われています。「つねに、より高きものをめざして」の理念のもと、世界を先導する創造的な教育・研究活動を通しての社会貢献を使命とし、生命のいっそうの輝きをめざす未来志向型大学として、たゆみない挑戦を続けます。